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ベトナム元高官、禁錮20年に減刑 日本のPCI社によるODA汚職(各紙)

2011-09-05 19:11:07

各紙の報道によると、日本の政府開発援助(ODA)をめぐる日本企業が関与したベトナムでの汚職事件で、収賄罪に問われた南部ホーチミン市の元担当局長フイン・ゴック・シー被告への第2審の判決公判が1日最高人民裁判所であった。判決では、一審の終身刑から減刑した禁錮20年が言い渡された。

 

ホーチミン市で高速道路を建設するODA事業に絡む汚職事件では、日本の大手建設コンサルタント「パシフィックコンサルタンツインターナショナル」(PCI)が被告に計約82万ドル(約6300万円)の賄賂を提供したとされる。事件発覚後、日本はベトナム向け新規円借款手続きを一時、停止した。

 同被告は計約26万2千ドルの収賄について起訴された。昨年10月に一審で終身刑が言い渡され、同被告が控訴。控訴審で検察側は、被告の家族が一部弁済していることなどから減刑を認めていた。ベトナムは原則二審制。

 

(FGW注):PCI社は1998年の北方領土支援事業で刑事事件に関連、さらに2008年には中国での遺棄化学兵器処理事業費の流用問題で、社長経験者らを含む逮捕者を出した。これに加えて、今回のベトナム事件で前社長らが逮捕された経緯を持つ。その後、コンサルタント事業を他社に営業譲渡し、同事業から撤退している。PCIと兄弟会社の関係にあるパシフィックコンサルタンツ社のサイト:http://www.pacific.co.jp/