HOME |オリンパスの2009年3月期決算で、当時のあずさ監査法人は「適正判断」の監査報告書提出(FGW) |

オリンパスの2009年3月期決算で、当時のあずさ監査法人は「適正判断」の監査報告書提出(FGW)

2011-11-11 19:32:12

office-rollup
オリンパスの損失隠し問題で、2009年3月期に、当時の監査法人のあずさ監査法人がオリンパス経営陣と対立し、監査契約を打ち切られたとの見方が出ているが、当該の決算期の監査報告書では、あずさ監査法人は監査内容について「適正に表示している」と明記している。オリンパスの損失隠しは、長年にわたって続けられていたとみられており、同監査法人が09年3月期以前の処理において、どこまで知っていたのかが、問われることになりそうだ。

09年3月期の監査報告書は、「当監査法人は、監査の結果として意見表明のための合理的な基礎を得たと判断している」としたうえで、「(オリンパスの連結財務諸表は)経営成績及びキャッシュ・フローの状況をすべての重要な点において適正に表示しているものと認める」と指摘している。これらの表現は、他の企業の監査報告書にも共通する定例の表現だが、監査法人として了承を与えたことに違いはない。

同期の決算では損失隠しに使ったとみられるM&A案件の、のれん償却などで762億円を処理するなど、総額1103億円の特別損失を計上した。

2009年3月期監査報告書:http://www.olympus.co.jp/jp/corc/ir/data/annual/pdf/annual141PB6.pdf