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コマツ、インドネシアで「ブルドーザー活用の稲作支援」技術展開。「田植え不要」に。ESG支援と新ビジネス展開を組み合わせ(各紙)

2019-05-20 10:49:00

komatsu1キャプチャ

 

 各紙の報道によると、コマツはCSR活動の一環として、インドネシアで農業支援を始める。石川県と協働しているブルドーザーを使った稲作改革のノウハウを同国で展開する。インドネシアはコメ食文化で農業が中心産業だが、コメ輸入に頼っており、こうした課題解決を支援する。同時に、農業分野での新たなビジネス拡大を目指す、としている。

 

 日刊工業新聞が報じた。インドネシアは湿地帯が多いことから、稲作に適しているが、コマツのブルドーザーはそうした湿地帯でも有効に活用できるとみている。

 

 同社は石川県と建設機械技術を使った稲作のノウハウを開発しており、それをインドネシアに提供する。同社の技術は、ブルドーザーに情報通信技術(ICT)を組み合わせた独自技術を使って田面を高精度に均平化することができるという。

 

 田面の均平化をすることで、コメの生育が安定し収量・品質が向上する。この技術を活用し、これまでの人手を使った苗栽培から直播(じかまき)栽培に変えることで、田植え作業が不要になるという。コメの収量・品質向上に加えて、栽培作業の効率化によるコスト削減が期待される。

 

 今後、田面を均平化するノウハウは、インドネシア以外の東南アジアでも提供していく予定。

 

 現在、コマツでは、インドネシア政府や同国の大学と連携し、実証実験を始めている。同社の方法がインドネシアに適して、想定通りの成果が出た場合には、「稲作に適したブルドーザー」製品とセットで栽培ノウハウも提供するなどして、新たなビジネスにつなげていく考えだ。

 

 同社は、今回のような建機の活用で、ESG課題を解決しながら、自社の収益向上にもつなげるという、ESG対応とビジネス展開の統合を目指している。そうした中で「インドネシアでの農業関連がうまく展開できれば、理想の形となる」(小川啓之社長)とみている。

 

 同社は、新規開拓の余地がある農林業向けのビジネス提案にも注力しており、機械化が進んできた東南アジアを中心に営業を強化する。その一環としても今回の取り組みは重要なモデルケースになりそうだ。

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https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00516929?isReadConfirmed=true