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国際金融都市ランキング、3月公表は新型コロナウイルス感染の影響で、全体にスコア減少。東京は11ポイント減で4位から7位に転落。中国勢がジワリと地位向上。英シンクタンク等の調査(RIEF)

2021-03-17 20:09:14

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 国際金融都市をランキングするGlobal Financial Centres Index の最新版が公表された。首位のニューヨーク、2位ロンドン、3位上海は前回と変わらなかったが、前回4位だった東京は11ポイント下げて7位に転落した。上位10位には中国の都市が4つ、シンガポールを含めて6都市がアジアだった。同調査は毎年3月と9月に公表されている。

 

 同調査は英ロンドンのシンクタンクZ/Yen Groupと香港の中国発展機関(CDI)が共同で実施している。3月公表の第29回調査は、世界114の金融都市を対象とし、総数1万774人を対象としてアンケートを実施、6万5507に上る金融センターの評価データを集計、ランキング化した。対象となった金融専門家は、金融関係者、投資家、研究者、シンクタンク等のステークホルダー。

 

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 今年3月調査では、新型コロナウイルス感染拡大の影響が響き、上位10位までの都市はほとんど前回(昨年9月)よりスコアを下げた。ニューヨークは6ポイント減、ロンドンは23ポイント減、上海6ポイント減、東京11ポイント減といった具合。特にロンドンはコロナに加えて、EU離脱の影響も加わったとみられる。2位のロンドンと、3位上海の差はわずか1ポイント、その次の香港とも2ポイント差で、このままの傾向が続くと、ロンドンも一気にランクを下げる可能性がある。

 

 好調なアジア勢の中で東京はポイントの下げ幅もロンドンに次ぐ二ケタ台の11ポイントとかなりの下げとなった。コロナの影響は日本が特に大きかったとも思えないので、東京の下落は金融都市としての魅力がそもそも高まらないことを映した、ジリ貧現象かもしれない。

 

 上位10位中、唯一プラスのスコアをあげたのが前回の16位から9位へ7ランクアップを果たしたフランクフルト。12ポイントの大幅スコアアップだった。英国のEU離脱でロンドンからもフランクフルトに拠点を移す金融機関等が増えたことを反映したようだ。

 

 全体でみても、前回(昨年9月)の公表時より、スコアは平均3.5ポイント低下した。ただ、前回はコロナウイルス感染の真っただ中で、前々回(同3月)に比べて平均で41ポイント下落という大幅な下げ幅になった。それに比べると、今回は回復基調にあることを映しているともいえる。

 

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https://www.longfinance.net/programmes/financial-centre-futures/global-financial-centres-index//