HOME12.その他 |「グレタのギフト」。環境活動家グレタ・ツゥンベリーさんが、低中所得国でのワクチン供給を確保するためWHOに10万ユーロ(約1300万円)寄付。環境活動の賞金等の保管財団から(RIEF) |

「グレタのギフト」。環境活動家グレタ・ツゥンベリーさんが、低中所得国でのワクチン供給を確保するためWHOに10万ユーロ(約1300万円)寄付。環境活動の賞金等の保管財団から(RIEF)

2021-04-20 22:20:11

Gretaキャプチャ

 

 世界保健機関(WHO)は19日、スウェーデンの環境活動家のグレタ・ツゥンベリ―さんの「グレタ・ツゥンベリー財団」から、新型コロナウイルス対策のワクチンが十分に供給されない中低所得国に、ワクチンを共同調達して届ける「COVAX(コバックス)ファシリティー」支援として10万ユーロ(約1300万円)の寄付を受けたと公表した。

 

 テドロス事務局長が記者会見して明かした。会見にはグレタさんもオンラインで出席。「国際社会はワクチン供給の不平等の解決に取り組む必要がある。気候危機対応と同様に、われわれはもっとも脆弱な人々を、まず助けねばならない。私がWHOを支持するのは、WHOがCOVEXで、途上国や最貧国の人々にワクチンを届ける活動をしてきたからだ。真の『ワクチン平等』を確実にし、パンデミックから抜け出すもっともいい道だ」と語った。

 

 グレタさんは、コロナワクチンの供給が「高所得国では(日本を除いて)4人に1人が接種しているのに対し、低中所得国は500人以上に1人にとどまっている」と指摘。国際社会や各国の政府、ワクチン開発者は、この不平等を解決しなければならないと述べた。グレタ財団は、グレタさんのこれまでの環境活動に対して、多くの団体が表彰とともに贈呈した賞金等を、グレタさんは個人では一切使わず、財団として保管している。

 

 テドロス事務局長は、グレタさんと同財団の支援に感謝の意を示すとともに、「グレタさんは、気候危機に対応するために行動することの重要性を、世界中の何百万人という人々に示して、鼓舞した。同様に、新型コロナウイルスと闘うために必要なワクチンの平等化にも強い支持を示し、我々の世界を、すべての人々にとって、より健康で、より安全で、より公平な場にすることにコミットしてくれた。グローバルコミュニティは、コロナ禍でもっとも脆弱な人々を守るため、グレタさんのようにCOVAXを支援してもらいたい」と強調した。

 

 WHOのCEOであるAnil Soni氏も、「『グレタのギフト』は、グローバルコミュニティとして、どうすれば、コロナ禍にいるすべての人々が、すべての場所で、ワクチンに安全にアクセスできるようになるかを示すものだ。ともに手を携えることを確実にすることで、コロナに打ち勝つことができる」としている。

https://www.who.int/news/item/19-04-2021-greta-thunberg-climate-and-environment-activist-joins-world-health-organization-s-call-for-vaccine-equity