HOME12.その他 |欧州アルプスの最高峰、モンブラン。4年前に比べて、標高が約1m低くなる。温暖化の影響で頂上の氷河の溶融が進行。今世紀末にはアルプスの氷河はすべて消失へ(RIEF) |

欧州アルプスの最高峰、モンブラン。4年前に比べて、標高が約1m低くなる。温暖化の影響で頂上の氷河の溶融が進行。今世紀末にはアルプスの氷河はすべて消失へ(RIEF)

2021-10-03 16:12:28

MonBranキャプチャ

  西欧アルプスで最高峰のモンブランの高さが、4年前に比べて、ほぼ1mも低くなったことがわかった。気候変動の進展でアルプス全体の氷河の溶融が進んでおり、今世紀末にはアルプスの氷河全体が消えるとみられている。また2年前に4806.03mと過去最低の水準にまで下がっていたこともわかった。

 フランスの地質学者が9月中旬に実施した測量によると、アルプス最高峰のモンブランの標高は4807.81m。2017年の測量の4808.72mよりも0.91m低かった。モンブランの公式の標高は2007年測量の4810.90m。すでに3.09m下がったことになる。2001年から年平均13cmずつ下がり続けている計算だ。

 モンブランの頂上部分の岩稜の最高地点は4792mなので、このまま頂上の氷が溶けてしまうと、標高はさらに16mほど縮む可能性がある。そうなると、公式の標高からは約19mの沈下になる。

 モンブランの標高は2年に一度の割合で測量されている。前回2019年の測量は4806.03mと、今年の測量値よりも1.78m低かったことも公表された。ただ、19年のデータは公表されなかったため、今年のデータが公表値としては過去最低になる。

 モンブランは西欧で最高峰だが、欧州全体では、ロシアのコーカサス山脈に聳えるエルブルス山が標高5642mで最も高い。同山の標高が温暖化の影響をどれくらい受けているかは公表されていない。

https://www.theguardian.com/environment/2021/sep/29/mont-blanc-shrinks-a-metre-since-last-official-measurement-in-2017