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気仙沼湾の海底泥に油分堆積 基準値の最大5倍超(河北新報)

2012-08-25 14:25:15

津波で壊滅状態になった気仙沼
津波で壊滅状態になった気仙沼


宮城県の気仙沼湾の海底泥から水産用水基準値を最大で5倍上回る油分が検出されたことが、県水産技術総合センターの調査で分かった。東日本大震災で流出した重油などが沈殿した影響とみられる。
 調査は1月、湾内20カ所の海底泥を採取し、主に油分を示す抽出物質を測定した。15カ所で0.19~0.56%が検出され、水産用水基準値(0.1%)を超えた。
 

気仙沼港では石油タンク23基のうち22基が流失し、重油など約1万1500キロリットルが海に流出した。タンクが流れたとみられるルートの海底で、検出値が高かった。

 センターによると、基準を上回っても水産物を出荷規制する必要はないが、油の臭いが付着する可能性がある。湾内ではホタテやカキなどの養殖が盛んだが、現時点で被害はないという。

 今回の調査方法では、検出物質に硫黄や有機物なども含まれる。センターは9月下旬~10月上旬と来年1月上旬、鉱物油に絞って測定する。

 調査結果は石巻市で24日に開かれた水産試験研究に関する報告会で示された。センターの太田裕達上席主任研究員は「継続的に状況を把握する必要がある。被害があれば、対策を検討したい」と述べた。

 

http://www.kahoku.co.jp/news/2012/08/20120825t13029.htm