HOME1. 銀行・証券 |カゴメ、トマト担保に借り入れ 資金源を多様化  動産担保融資を活用(各紙)  トマト・ファイナンス! |

カゴメ、トマト担保に借り入れ 資金源を多様化  動産担保融資を活用(各紙)  トマト・ファイナンス!

2012-08-30 12:51:18

海外子会社での活用を検討する(オーストラリアの子会社)
各紙の報道によると、カゴメはジュースやソースの原料として使用するトマトを担保に借り入れを実施する。設備や在庫などを担保に資金を借り入れる「動産担保融資」を活用し、9月下旬にも三菱UFJ信託銀行から10億円を借り入れる。資金調達の手段を多様化させるほか、海外子会社などに利用を促して本体からの貸し付けを圧縮する狙いがある。

海外子会社での活用を検討する(オーストラリアの子会社)




動産担保融資は不動産を持たない中小企業や農家など個人事業主が利用することが多く、大企業が利用するのは珍しい。カゴメは今回の借り入れで担保の評価の方法や借り入れの手続きなどのノウハウを蓄積する。今回の融資は期間1年。金利はトマトの担保価値を元に設定するため、カゴメが自らの信用力を背景に銀行から借りる場合よりやや高くなる。


 カゴメが国内外で手掛けるトマトの加工では、トマトが旬の時期に1年分を収穫し、ペースト状にして冷凍庫などで保管する。ペーストは他の食品メーカーなどでも需要があり、担保価値があると判断されたもよう。




 収穫期に資金需要が集中するため、運転資金の借り入れが不可欠。ただ小規模な子会社は信用力が相対的に低く、カゴメ本体からの貸し付けに頼っているところも多いという。今後、欧州債務危機の影響で体力の弱った欧米の銀行が融資を減らす可能性もあることから、動産担保融資の活用で資金の調達先を広げる狙いもある。