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人口増加で水不足深刻に、「ナイル川あと20本必要」=報告書(Reuters)

2012-09-11 15:22:10

9月10日、世界各国の元大統領や首相経験者をメンバーとする「インターアクション・カウンシル(OBサミット)」は、人口増加に伴う食糧需要の拡大に対応するためには、2025年までにナイル川20本分の水を確保する必要があるとの報告書を発表。写真はカイロ郊外で5月撮影(2012年 ロイター/Amr Dalsh)
9月10日、世界各国の元大統領や首相経験者をメンバーとする「インターアクション・カウンシル(OBサミット)」は、人口増加に伴う食糧需要の拡大に対応するためには、2025年までにナイル川20本分の水を確保する必要があるとの報告書を発表。写真はカイロ郊外で5月撮影(2012年 ロイター/Amr Dalsh)


[オスロ 10日 ロイター] 世界各国の元大統領や首相経験者をメンバーとする国際会議「インターアクション・カウンシル(OBサミット)」は10日、人口増加に伴う食糧需要の拡大に対応するためには、2025年までにナイル川20本分の水を確保する必要があるとの報告書を発表した。

同報告書によれば、世界の人口は2025年までに約10億人増える見込みで、それによって農業用水だけでも年間1000立方キロメートルが必要になる。この量は、ナイル川20本分の年間の流量に相当するという。

メンバーの1人でもあるカナダのクレティエン元首相は「将来の水不足による政治的影響は甚大なものになるだろう」と警告。報告書では、国連安全保障理事会が水問題を最大の懸念事項として扱うべきだと提言した。

なお国別に見ると、人口の増加や経済成長によって水への需要が最も高まるのは、中国、米国、インドだという。