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震災支援で、杜撰NPO。委託費使い切り 社会保険料、二重取りか(河北新報)

2013-01-17 07:26:32

岩手県山田町で東日本大震災の被災者らを雇用していたNPO法人「大雪りばぁねっと。」(北海道旭川市)の委託事業費使い切りと従業員の給与未払い問題で、大雪(だいせつ)が2011年度に社会保険料名目で、山田町と従業員から二重に得た可能性が高いことが16日、分かった。
岩手県山田町の総務課によると、大雪に11年度支給された事業費は約4億3050万円。このうち、社会保険料の算定基準になる給与(基本給と各種手当)の総額は約1億9000万円だった。
町は大雪に対し、給与とは別に社会保険料として、給与総額の24.2%に相当する約4590万円を支給した。

社会保険料は従業員の給与の26~27%程度で、事業主と従業員の労使折半することになっている。しかし、大雪は事業計画策定の時点で従業員負担も含めた額を要求し、町も応じたとみられる。

河北新報社が複数の元従業員から提供を受けた給与明細によると、従業員からも社会保険料が月2万~3万円程度天引きされていた。このため、大雪は町から社会保険料の従業員負担分も含めた総額を支給されながら、従業員からも徴収していた可能性が高い。

町総務課は「事実関係を調べる」と話している。
宮古市の社会保険労務士沢田徳男さんは「事実であれば、事業計画の作り方が非常にずさんだ。そのまま契約した町もチェック機能が足りなかったのでは」と指摘している。

http://www.kahoku.co.jp/news/2013/01/20130117t35007.htm