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東レ、保水力と 自然分解力のある特殊繊維を開発 砂漠の緑化で新規ビジネス (各紙)

2013-05-25 11:39:19

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sabakua0287461_21405949各紙の報道によると、東レは特殊な繊維素材によって、砂漠や荒廃地を緑化する技術を開発した。同社では同技術を南アフリカなどでの砂漠緑化事業に活用するよう売り込む予定という。開発した素材は、土壌の水分を保ちやすいうえ、自然に5~10年たつと、水と二酸化炭素に分解される。植物が安定して根付くという。

 

砂漠等の緑化事業は、世界全体でみると約2兆6000億円に及ぶビジネス市場となっている。不毛地帯を抱える各国では、砂漠等の生産非適格地を緑化することで、食糧増産や自然環境の改善を行う動きが広がっており、同社は、今後、有望技術になるとみている。


今回開発した技術は、繊維加工に強い福井県越前市のミツカワとの共同で開発。開発した特殊繊維を、直径約10センチ、長さ十数メートルの筒状として、その中に土を詰め、改良したい土地の表面に一定間隔で並べるだけでいい。筒は保水性を持つことから、周囲の土壌も水を保ちやすくなる。日差しの強い地域でも、水を数日間蓄えられることから、簡単な水利施設さえあれば、砂漠を緑化することが可能。




 東レはこれまで国連開発計画(UNEP)と南アで砂漠を農地化する実験を続けてきた。緑化費用は1ヘクタールあたり1万~5万ドル(101万~505万円)とみられる。