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東芝、ダイキンなどエアコンメーカー11社が、省エネ性能表示で“不正”(消費者庁)

2011-07-23 22:08:35

平成23年7月20日:消費者庁:エアコンの省エネ性能表示に関する調査について
エアコンメーカー11社が、エアコンの販売に際して、消費者が通常知り得ない操作を行った上で実施したエアコン能力試験により算出された省エネ性能を表示していたことが分かった。現在、消費者に対する適切な情報提供の観点から、当庁において調査を行っており、その状況を公表する。

エアコンの省エネ性能表示に関する調査の状況
1.調査の状況
(1)当庁が、3月から7月にかけてエアコンメーカー11社(別紙参照)から省エネ性能表示の内容についてヒアリングを実施したところ、全社が、消費者が通常知り得ない操作を行った上で実施したエアコン能力試験により算出された省エネ性能を表示していたことが分かった。
11社は、平成19年又は平成20年頃まで、自社のエアコンの省エネ試験において、一定時間経過後も設定温度に到達しない場合等に風量が強まるという仕様を用い(風量操作)、その強い風量の下で消費電力を測定していた。11社はその結果を平成19年又は平成20年頃までの製品カタログに表示していた。
(注1)エアコンの冷房能力が一定の場合、風量が強まると消費電力が小さくなる。
(注2)省エネ試験はJIS規格に基づきエアコンの能力及び室内外の温度を一定にして行なうが、上記仕様を用いることにより風量が強まり、消費電力が小さくなる。また、その分省エネ指標である通年エネルギー消費効率(APF)の数値が増加する。
(注3)7月5日の調査進捗状況に係るプレスリリースにおいては、11社中9社のみが風量操作を行っていたとしていたが、その後の追加調査により残りの2社についても同様の行為を行っていたことが判明した。

(2)エアコンの製品カタログ上の省エネ性能に係る表示
(省エネ性能表示のイメージ)
冷房 能力2.2kW 消費電力430W
*上記消費電力は風量操作による強い風量の下で測定した値。風量操作がない場合には435Wになる可能性もある。
通年エネルギー消費効率(APF)6.0
*風量操作による強い風量の下で測定した値を基に算定した数値。風量操作がない場合には5.9になる可能性もある。

(3)当庁から11社に対し、各社ごとの対応状況を公表することを前提に、
① 該当商品(型番)を自主的に自社のホームページに掲載すること
② 該当商品(型番)ごとの風量が強まる前に測定された消費電力や省エネ指標の数値と風量が強まった後に測定された数値の比較等について掲載できるものを自主的に自社のホームぺージに掲載することを求めている。
2.今後の対応
当庁は、11社に対して、消費者に対する適切な情報提供の観点から、上記1.(3)①については速やかな公表を、②についても積極的な対応を求めていく。
以上
(別紙)
1 .株式会社コロナ
2 .三洋電機株式会社
3 .シャープ株式会社
4 .ダイキン工業株式会社
5 .株式会社長府製作所
6 .東芝ホームアプライアンス株式会社
7 .パナソニック株式会社
8 .日立アプライアンス株式会社
9 .株式会社富士通ゼネラル
10.三菱重工業株式会社
11.三菱電機株式会社

http://www.caa.go.jp/representation/pdf/110720premiums_1.pdf