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水俣病訴訟で、国と県、チッソの責任認定 原告3人の賠償命令 水俣病互助会訴訟 (各紙)

2014-03-31 16:25:54

判決前集会に臨む原告や支援者ら。マイクを握るのが佐藤英樹原告団長=31日正午すぎ、熊本市の熊本地裁(岩崎健示)
判決前集会に臨む原告や支援者ら。マイクを握るのが佐藤英樹原告団長=31日正午すぎ、熊本市の熊本地裁(岩崎健示)
判決前集会に臨む原告や支援者ら。マイクを握るのが佐藤英樹原告団長=31日正午すぎ、熊本市の熊本地裁(岩崎健示)


水俣病の胎児性患者らと世代が重なる水俣病被害者互助会の未認定患者8人が、国と県、原因企業チッソに対して、総額2億1200万円の損害賠償を求めた訴訟で、熊本地裁(片山昭人裁判長)は31日、3人の損害を認め、被告に1億600万円の賠償金支払いを命じる判決を言い渡した。



3人のうち一人には請求通りの1億円の賠償が認められたほか、国の責任も認めた。ただ、5人の訴えは棄却したことから、原告弁護団は「水俣病をめぐる訴訟では過去最高額だが、8人のうち5人の訴えが認められなかったのは実質敗訴だ」と厳しく受け止めている。

裁判の論点は、水俣病に典型的な手足の痺れ(感覚障害)などの症状と、メチル水銀摂取の因果関係だった。さらに損害額についても争っていた。

8人は、水俣病が公式確認された1956年前後の53~60年に水俣市、津奈木町、芦北町、鹿児島県長島町で出生。現在54~61歳となっている男女。手足の感覚障害や頭痛、めまいなどの症状を訴え、「胎児期や幼少期に魚介類からメチル水銀を大量に摂取したのが原因。ほかに原因を証明できなければ水俣病と判断できる」と主張していた。

請求額は、認定患者とチッソの補償協定に基づく慰謝料の最低額と同じ1人当たり1600万円とし、車いす生活を強いられている男性1人は介護費用を含む1億円を求めていた。

被告側は「8人は高濃度のメチル水銀汚染を受けていない。症状があったとしても他の疾患などが原因」と反論。チッソのメチル水銀排出は68年に終わったことなどから「民法で定めた除斥期間(加害行為から20年)が過ぎ、93年には損害賠償請求権は消滅している」と主張していた。

原告は当初9人だったが、うち1人は昨年11月に行政認定されて、訴えを取り下げ、チッソと補償協定を交わしている。

関連情報http://kumanichi.com/news/local/main/20140331004.xhtml