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自民党石破幹事長 都議会セクハラやじ問題で 他人事のように「名乗り出ろ」発言 政党の責任者なら党内に指示し、迅速な解明を果たすべき(FGW)

2014-06-22 00:08:33

石破自民党幹事長。幹事長の責任で自民党の信頼を回復せよ
石破自民党幹事長。幹事長の責任で自民党の信頼を回復せよ
石破自民党幹事長。幹事長の責任で自民党の信頼を回復せよ


東京都議会の一般質問中の女性議員に、自民党と思われる議員席辺りから明らかなセクハラやじが連発された問題で、自民党の石破茂幹事長は21日、発言者は自ら名乗り出るべきだ、との発言をした。だが、発言者が自民党議員らしいとみられ、政党としての自民党自身の品位も問われている問題なのに、当該政党の責任ある幹事長が、発言者に自主的な対応を呼びかけるだけにとどまるとは、自らの権威の無さを強調するようなものだ。

 

石破氏の発言は、同日の民放テレビの番組に出演した際に出た。「誰であれ『自分でした』と言っておわびすべきだ。仮にわが党であったとすれば、党としておわびをしなければいけない。大変申し訳ない」と述べた。しかし、都議会自民党議員に嫌疑が出ている現状は、政党としての自民党の信用が問われている。したがって、政党の責任者である幹事長としては、、直ちに内部調査を指示すべき案件である。政党の幹事長というのはそうした際に、迅速に判断、行動することが求められる。

 

また都議会で質問中の女性議員に対して、「産めないのか」などのやじを連発したことは、やじの品位のなさもさることながら、国民、都民の代表として議会で質疑をする政治家としての基本の役割を自ら否定する重大な発言である。政党の幹事長がこのことの重みを感じているのだろうか。石破氏は、テレビ番組でのやり取りのなかで、このやじ発言が自民党会派の席から発せられたとの指摘があるということについては、「今の時点で自民党議員と決まったわけではない。特定して言っているわけではない」と述べるにとどめた。

 

「特定」しないと自民党議員全員の品位が、「やじの主」と同じレベル、とみられる可能性がある。したがって、発言者を特定するのは、政党の責任者である幹事長の役割である。しかし、先の石原伸晃環境相の福島住民に向けた「金目でしょ」発言といい、自民党はいつから、こんなたるんだ、品位のない政治家ぞろいになってしまったのか。

 

しかも、責任政党であるべき与党の幹事長自身が、自らの政治的役割を十分に理解しておらず、口当たりのいい発言のつもりで他人事のような言い分を繰り返しているように聞こえる。その発言の軽さが、政党のレベルの低さを強調していることに気付いていない。こんな政党に国の運営を委ねている国民も、無責任な選択をしてしまったと、歴史的に批判されかねない気がする。(FGW)