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ローマ法王フランシスコ 仏シャルリエブド事件で「表現の自由にも限度」「宗教をからかう者は挑発者」と発言(各紙)

2015-01-16 11:48:28

Popefrancisco無題
Popefrancisco無題各紙の報道によると、カトリックのローマ法王フランシスコは15日、イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画掲載で起きたフランス週刊紙シャルリエブドの銃撃事件に関して、「何人も他者の信仰をもてあそんではならない」と述べた。

他の宗教への尊敬と寛容の思いを示すとともに、表現の自由にも一定の限度があるとの考えを示したと考えられる。スリランカからフィリピンに向かう機中で、同行の記者団に語った。

法王は、表現の自由は市民の基本的な権利であると強調した。神の名によって人を殺害するのは常軌を逸しており、決して正当化できないと、シャルリエブドを攻撃した犯人たちを非難した。

その一方で、宗教をからかう者は挑発者だと指摘。他者の信仰を侮辱したり、からかったりしてはならないと語り、シャルリエブドの姿勢についても批判した。シャルリエブドは無神論であり、イエスキリストを風刺したこともある。

フランシスコ法王は、アルゼンチンでイタリア系移民の子として生まれで、2013年、史上初めて米大陸の出身の法王となった。イエズス会所属。

就任後に復活祭前の伝統行事「洗足式」をローマの少年院で行った際、法王の足を洗うために12人の収容者が選ばれたが、そのうちの一人はイスラム教徒、二人は女性だった。洗足式を少年院で行ったのもはじめて、異教徒や女性を選んだのも初めて。「恵まれない人々のたための教会」の実践活動を進めている。