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受信料“拒否”可能に?筑波大学が開発した 「NHKだけ映らないアンテナ」の波紋(ゲンダイ)

2015-04-09 22:21:27

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momiida66f21ba260bd7528ff4df62c58fb7b20150407141919459_262_262これで受信料を払わなくて済む!? NHKのみがテレビに映らなくなる「アンテナ装置」が波紋を広げている。考案したのは筑波大システム情報工学科の視覚メディア研究室。卒業研究として学生らが開発した。

指導したのは同研究室の掛谷英紀准教授。2013年に、NHKの国会中継がネット上にアップされた後、削除される騒動があったが、これが開発のきっかけになったという。

「NHKがそういうことをするのに、不公平を感じたんです。それなら、NHKと契約をしない自由があってもいい。今回の装置は、公共放送を改めて見直す問題提起になればと思っています」

「アンテナ装置」はすでにベンチャー企業が商品化。「関東広域圏向け地上波カットフィルター」として昨年7月から、アマゾンや一部の店舗で販売されている。電気工事の業者を通じて設置すれば、ほぼ100%に近い形で、NHK放送をカットできるという。

受信料をめぐっては、NHKは近年、滞納者に対し、財産を差し押さえるなど厳しい対応を取ってきた。NHKが映らないテレビは特許上、作ることができず、国民はほぼ“強制的”に受信料を支払わざるを得なかった。

掛谷准教授は、すでに受信料不払いで争いを続ける弁護団に「アンテナ装置」を提供している。NHKが入らないアンテナを裁判所がどうとらえるのか。場合によっては、NHKの存在そのものの在り方が問われる可能性もありそうだ。受信料を支払いたくないホテルも、この装置に興味を示しており、影響は大きい。

籾井勝人会長の私用ハイヤー代問題や、報道番組「クローズアップ現代」のヤラセ疑惑で、NHKにあきれ返っている人は多い。皆が「アンテナ装置」で“決起”すれば、その体質も少しは変わりそうだ。

 

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/158752/1