HOME |南太平洋の島国バヌアツ、プラごみ削減で使い捨ておむつの使用禁止へ。家庭ごみの大半を占め、吸収剤にはプラスチック成分。他の使い捨てスプーンなどとともに12月に実施へ(RIEF) |

南太平洋の島国バヌアツ、プラごみ削減で使い捨ておむつの使用禁止へ。家庭ごみの大半を占め、吸収剤にはプラスチック成分。他の使い捨てスプーンなどとともに12月に実施へ(RIEF)

2019-02-22 18:27:09

vanuatsu1キャプチャ

 

南太平洋の島国バヌアツが、使い捨ておむつを禁止すると発表した。環境汚染の大幅な改善を目指す取り組みの一環という。ラルフ・レゲンバヌ外相が今週、首都ポートビラで開いた会議で述べた。使い捨ておむつのほか,プラスチック製のスプーンやフォーク、マドラー、ポリスチレン製コップ、複数の食品包装なども使用禁止とする。12月1日の施行を目指している。

 

 レゲンバヌ氏は、使い捨ておむつはポートビラで出る家庭ごみの中で最も量の多い品目だという。外相は「この品目を排除するだけで、プラごみを一気に削減できる」とツイッターに投稿した。

 

 使い捨ておむつには、吸収剤として、プラスチック物質の一種である高吸水性高分子のポリアクリル酸ナトリウムが含まれている。さらに人間の排泄物自体に化学物質等も含まれており、十分な処理をしないで環境中に放出されると有害な影響を及ぼす、とされる。

 

 バヌアツは気候変動で深刻な影響を受ける太平洋諸国の一つで、これまでも環境保護に熱心に取り組み、世界をリードする立場を自負している。昨年には世界で初めてプラスチック製レジ袋の全面禁止に踏み切った。

 

 ただ、使い捨ておむつを廃止した場合、従来型の洗濯して再利用する布製のおむつの復活が考えられるが、それだと、赤ちゃんや高齢者の面倒をみる人の負担が増えるという別の問題が浮上してくる。

 

 米シンクタンク「ワールドウオッチ研究所(Worldwatch Institute)が2017年に実施した推計では、世界中で使われている使い捨ておむつの枚数は年間4500億枚に達するという。また赤ちゃん用のおむつ市場だけで、年間450億㌦の市場となっており、2022年には40%強増えて646億㌦に拡大するとみられている。

https://www.businesstimes.com.sg/consumer/vanuatu-to-give-disposable-diapers-the-flush