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「グリーン投資」等をうたい、ネットで融資仲介するソーシャルレンディング企業、焦げ付き。投資家が業界最大手「maneo」等に11億円の損害賠償請求の集団訴訟(各紙)

2019-03-08 18:16:42

maneoキャプチャ

 

 各紙の報道によると、インターネット経由で融資を仲介するソーシャルレンディングをアピールして集めた資金を目的外に流用したなどとして、投資家54人と法人3社が業界最大手「maneoマーケット」(東京・千代田)などを相手に、総額約11億円の損害賠償を求める訴訟を8日、東京地裁に起こした。

 

  被告はmaneo、同社を通じて投資家から資金を集めたファンド事業会社のグリーンインフラレンディング(GIL、東京)、再生可能エネルギー開発会社JCサービス(大阪)など4社と、GILとJC両社の社長を務める中久保正己氏。

 訴状などによると、GIL社はmaneo社を通じて、国内での太陽光発電や海外での水力発電など自然エネルギー分野への融資名目で出資者を募った。ところが、実際にはGIL社は集めた資金をグループ会社に貸し付け、本来の目的と異なる事業などに使っていた。グループ会社は自己資金と投資家から集めた資金を同じ口座で管理。現在は出資者への利息配当や償還が滞っているという。

  原告はmaneo社やGIL社が虚偽の表示で資金を募り、資金管理にも問題があった結果、損害が発生したと主張している。maneoによると、GIL向け資金は134億円分が延滞しているという。GILとJC社は7日、「募集額の60%程度は返済のめどが立つ」との声明を出している。

 maneo社のホームページによると、同社は2007年8月設立のソーシャルレンディングの草分け的存在。18年3月期の売上高は前期比1.5倍の約32億円、営業利益は同2.1倍の約7億4千万円と急成長を遂げている。

 金融庁は18年7月、同社が仲介したGIL社への融資について資金管理に不備があるとして業務改善命令を出し、maneo社は19年3月4日、融資仲介先の選定や管理について基準を設けるなど運営体制を見直したことを公表している。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42161860X00C19A3CR8000/

 https://www.maneo.jp/