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東京農工大学、2050年までの「石油ベースプラスチックゼロ」を目指し「5Rキャンパス」宣言。自販機からペットボトル追放、生協のレジ袋有料化、研究分野でもプラ課題に注力(RIEF)

2019-08-15 11:49:34

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 東京農工大学は、2050年までに、石油ベースプラスチックゼロを実現するため、キャンパス内での使い捨てプラスチックの削減と、課題解決のための新素材の創生等を含む研究を推進する宣言をした。「農工大プラスチック削減5Rキャンパス」(TUAT Plastic 5R Campus)と名付け、研究・教育の両面で大学全体のキャンペーンとして取り組む。

 

 (写真は「5Rキャンパス」を宣言する東京農工大学)

 

 東京農工大は、マイクロプラスチック汚染の研究に取り組む農学研究院の高田秀重教授を中心とする農学・工学融合の研究チームが、廃プラ問題に取り組んできた。高田教授らの研究を全学の課題として取り組む形でもある。

 

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 「5R」は、削減(Reduce)、再使用(Reuse)、リサイクル(Recycle)を意味する3Rに加えて、再生可能資源への代替(Renewable)、研究(Research)の2Rを合わせた造語。大学では「大学がプラスチック問題に正面から取り組むことで、社会全体の関心が高まることを期待する」としている。

 

 今回の活動宣言に基づき、来年4月には、学内の自動販売機からペットボトルをなくす。代わりに、学内に水道直結の給水器を設置し、学生や大学職員らには、マイボトルの使用を推奨する。自販機からのペットボトルをなくすことで、年間約15万本のボトルを削減できると見込んでいる。

 

 大学生協では、11月からレジ袋を有料化する。学生たちにはマイバックの使用を呼びかける。さらに、大学ノベルティーグッズには、プラ製品の代替品を導入するほか、クリアファイルは循環型素材に、ロゴ入りマイボトルも販売する。

 

プラスチック研究に取り組む高田教授
マイクロプラスチック汚染問題を研究する高田秀重教授

 

 一方で、研究分野では、マイクロプラスチック分布および影響調査、海上プラスチック回収装置の開発、バイオマスベースの代替素材の開発、プラスチックと代替素材のライフサイクルアセスメントの実施、等に取り組んでいく、としている。

 

 また取り組みを継続させるため、ステークホルダーによる協議会を設置する、としている。

https://www.tuat.ac.jp/outline/executive/5rcampus/

https://www.tuat.ac.jp/documents/tuat/outline/executive/5rcampus/5rcampus.pdf