HOME13 原発 |フランス、原発の廃棄核燃料等の地下処分場予定地で、「犬型ロボット」による設備内点検実験を公開。テロ対策の不備が露呈した東電柏崎刈羽原発に「警備犬」として導入してはどうか(各紙) |

フランス、原発の廃棄核燃料等の地下処分場予定地で、「犬型ロボット」による設備内点検実験を公開。テロ対策の不備が露呈した東電柏崎刈羽原発に「警備犬」として導入してはどうか(各紙)

2021-05-14 21:00:27

Robot001キャプチャ

 

  フランスの放射性廃棄物貯蔵処分のための研究施設で、被ばくリスクの高い高濃度放射性物質地域を点検する犬型ロボットの使用実験が公開された。ロボットの名前は「スカール(Scar)」。米ボストン・ダイナミクスが開発したロボット犬をベースに多様なセンサー等を搭載している。テロ対策体制が全く機能しなかった東京電力の柏崎刈羽原発(新潟)での警備犬としても使えるかも。

 

 ロボット犬導入の実験が公開されたのは、フランス東部ビュール(Bure)の地下500mに建設された放射性廃棄物を貯蔵する予定の地下処分場。地層処分産業センター(CIGEO)の研究施設で同国各地で稼働中の原発から排出される大量の使用済み核燃料等の貯蔵が想定されている。

 

 実験は、広大な地下トンネルの中をスカールを遠隔操作で動かしたり、スカールが検知したデータの確認等が示された。スカールは高放射性濃度のため、人間が立ち入るのをためらうような危険な場所にも入って、汚染状況を検知できる。スカールの名前は、「複合型ロボット支援システム(Advanced Robotic Assistance System)」のフランス語の頭文字を取って命名されたという。

 

前足がヒョウ柄、後ろ足がトラ柄
前足がヒョウ柄、後ろ足がトラ柄

 

 CIGEOを管理する仏放射性廃棄物管理機関(ANDRA)の技術者、ギヨーム・エルマン(Guillaume Hermand)氏は、「人工知能(AI)を活用して深地層貯蔵施設の監視に利用したいと考えている」と話しているという。

 

 スカールは、特定の空間やルートにおける定期的なデータ収集と調査を行わせ、微細な地質的変化をいち早く研究員に警告するという運用が考えられる。また、大型の機器を投入できない場所で事故が起きた際も、スカールなら直ちに向かわせることができる。

https://www.france24.com/en/live-news/20210512-researchers-new-best-friend-robot-dog-gets-to-work

https://international.andra.fr/solutions-long-lived-waste/cigeo