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福島原発汚染水漏れ事故のタンクの危険性 今年4月に国会で指摘。 政府も当時、問題アリと答弁しながら対応せず 政府責任も浮上(FGW)

2013-08-23 19:58:41

福島第1原発敷地内に林立する汚染水をため置くタンク群
福島第1原発敷地内に林立する汚染水をため置くタンク群
福島第1原発敷地内に林立する汚染水をため置くタンク群


日本共産党の「赤旗」は23日、東京電力福島第1原発で、放射能汚染水貯蔵タンクから、高濃度汚染水が漏出した事故について、4月の衆院議員で同党の塩川鉄也議員が、つなぎ目の耐用年数が5年しかないことや汚染漏れのリスクがあるとして、総点検と対策を求める質問を政府側にしていたことを明かした。

。問題のタンクは急ごしらえの構造で、日本共産党の塩川鉄也衆院議員が国会質問で取り上げ、対策を求めていたものでした。

 

赤旗によると、塩川氏は4月10日の衆院経済産業委員会で、相次いだ地下貯水槽の汚染水漏れに関して、汚染水を移す先の鋼鉄製タンクの構造強度について追及、特に、耐用年数を10年としながらゴムパッキンの耐用年数が5年しかないこと、板の継ぎ目などから汚染水漏れが4件も発生していることなどと指摘した。

タンクは鋼鉄製の板をゴムパッキンで挟んでボルトでつなぎ合わせたもの。急ごしらえで安上がりにできるとして、東電が大量に増設していた。

塩川氏は、政府に対して、「実態をはっきりつかんでいるのか。総点検が必要だ」と求めた。これに対して、政府側は原子力規制庁の山本哲也審議官が、鋼鉄製タンクについて「接合部の経年劣化が非常に心配されるところであり、東京電力が監視を適切に行っているかどうか確認している」と述べて、接合部分に課題があることを認めたうえで、「経年劣化を踏まえた保守管理計画を東京電力でしっかりつくらせて対応するよう指示をしている」と、政府として東電に対応をとるよう求めたうえで進めると約束した。

しかし、実際に東電が打ち出した保守点検計画では、タンクの巡視点検などの対策は盛り込まれたものの、個々のタンクには漏えいをチェックする水位計も設置されず、漏えい検知については「今後、検討していく」とするだけで、具体的な対策はとられないままだった。

塩川氏は今回の汚染水漏洩事故の広がりに、「事故から2年もたつのに、事故収束や安全確保を東電任せにしてきたことが今回の事故につながった」と振り返っている。

政府の汚染水対策処理委員会は5月30日以降は開かれず、8月8日になってようやく再開されるなど、東電の場当たりの対策を、政府自体も場当たりで見逃してきたと言わざるを得ない。東電の再度に及ぶ失敗だけでなく、政府の危機感のなさ、対応の遅れについても、国会でしっかりと責任追及をする必要がある。

 

赤旗の報道 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-08-23/2013082302_02_1.html