HOME13 原発 |関電大飯原発4号機 15日夜停止 1年2か月ぶり稼働原発ゼロに 原発再稼働は来年明けか(FGW) |

関電大飯原発4号機 15日夜停止 1年2か月ぶり稼働原発ゼロに 原発再稼働は来年明けか(FGW)

2013-09-15 11:25:39

oi_G_20121105064830
oi_G_20121105064830関西電力は15日、国内で唯一稼働中の福島県おおい町の大飯原発4号機の定期検査に入る。このため同原発は同日夜に停止する。停止期間は未定。国内の稼働原発は約1年2カ月ぶりにゼロとなる。原発ゼロで電力供給は安定している。コストは上がったが、国の原子力政策が定まらない中での安全のコストと考えるべきだろう。

大飯原発は、昨年7月に再稼働した3号機は、今月2日にすでに定期検査のため停止している。原子力規制委員会は今年7月に施行した原発の新規制基準に基づいて、現在、再稼働申請のあった6原発12基を安全審査中。ただ、最初の再稼働は年明け以降となる見通しで、今回の原発ゼロ期間は数か月、場合によれば半年くらい続く可能性もある。

東京電力福島第1原発事故の影響で、国内に50基ある原発が停止したが(福島第一の4基は廃炉)、当時の民主党政権は昨年6月、暫定的な安全基準に基づき大飯3、4号機の再稼働を決定していた。これを受けて4号機は同8月16日に営業運転を再開した。

原発事故から2年半が過ぎているが、この間、国の新たなエネルギー政策において、原発をどう位置付けるのか、という議論は十分に進んでいない。除染や汚染水対策などが十分に機能しない現在の事故対応策の未解決課題、15万人の被災者対策の不備、日本の食品への国際的な信頼低下、将来のエネルギー対策への信頼性など、多くの課題が山積しているにもかかわらず、現自民・公明党政権の対応は「迅速さ」からほど遠い状況と言わざるを得ない。

再度の原発ゼロ期間は、国が安心・安全に軸足を置いた新たなエネルギー政策と、抜本的な事故処理対策を、内外に提示するための”最後のチャンス”と、とらえるべきではないか。