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福島県産コメ 県の全袋検査にもかかわらず、消費者の「信頼性低いまま」半数 アンケートで判明(FGW)

2014-01-04 17:33:23

福島産コメの全袋検査。基準値の100ベクレルを1ベクレルでも下回れば出荷される。
福島産コメの全袋検査。基準値の100ベクレルを1ベクレルでも下回れば出荷される。
福島産コメの全袋検査。基準値の100ベクレルを1ベクレルでも下回れば出荷される。


各紙の報道によると福島県が実施している県内で収穫した2013(平成25)年産米の全袋検査について、生産者、集出荷業者、卸売業者、小売業者など、コメの生産販売にかかわる事業者の半数近くが、検査が信頼回復につながっていないと感じていることが、3日、福島県によるアンケートの中間報告で分かった。
全袋検査の結果、詳細検査で放射性セシウム濃度が食品の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超えるコメは市場に流通させない仕組みをとっている。しかし、1ベクレルでもこの基準を下回れば、出荷可能となることへの消費者の不安が、取引業者の対応に反映している可能性がある。全袋検査に基づく詳細検査では、基準超のコメ以外でも、大半が50~100ベクレルの”準汚染米”となる「ケースが多いが、これらもすべて出荷可能となっている。

こうしたことから、他県産米と比較すると、出荷米全体の「福島県産米の信頼性は低いまま」という見方を払しょくできない状況が続いている。

県のアンケートでは、福島県産米の信頼性向上の程度を各関係者に聞いたところ、市町村の担当者の59%は「信頼性が大きく向上した」と評価した。しかし、コメの取引に関与する生産者の46%、集出荷業者などの54%、卸売業者の47%、小売業者の52%と、「信頼性は低いまま」と答えた割合がいずれも半数近にのぼった。

安倍首相のほか、環境省、農林行政担当の政治家や官僚らは、福島産コメを食べるアピールをしているが、基準以下でも80~90ベクレルのセシウム含有のまま出荷される福島産米をあえて選ぶ一般消費者は少ない。さらに、小売店が福島産コメを、放射能含有量を表示しないで販売すると、営業上の評判に直接響く可能性もある。、

福島県産米の全袋検査が問題なのではなく、”準汚染米”を安全として集荷する現在の体制が、消費者の信頼回復を阻害し、福島産米全体への疑心を高めていることを、国、県は、真剣に受け止める必要がある。

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