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漫画「美味しんぼ」の”鼻血”問題 石原環境相の批判発言に対し、井戸川前双葉町長が「風評ではなく事実」と反論(各紙)

2014-05-10 09:54:54

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oishinbo2014-05-04-154216 東京電力福島第1原発を訪れた主人公らが鼻血を出す漫画「美味しんぼ」の描写で小学館に抗議が寄せられているが、作品に実名で登場した前福島県双葉町長の井戸川克隆さん(67)は9日、東京都内で記者会見し、「実際、鼻血が出る人の話を多く聞いている。私自身、毎日鼻血が出て、特に朝がひどい。発言の撤回はありえない」と述べ、風評ではなく事実であることを改めて強調した。

同作品に対しては、石原伸晃環境相が同日の記者会見で、「何を意図し、何を訴えようとしているのか、全く理解できない」と批判した。井戸川氏は「なぜあの大臣が私の体についてうんぬんできるのか」と反論した。

 

井戸川氏が町長を務めていた双葉町は、町の公式サイトで「前双葉町長の発言を引用する形で、福島県において原因不明の鼻血等の症状がある人が大勢いると受け取られる表現があった」「福島第1原発の事故直後から全町避難を強いられていますが、原因不明の鼻血等の症状を町役場に訴える町民が大勢いるという事実はありません」「福島県全体に許しがたい風評被害を生じさせている」と漫画に抗議している。

 

作者の雁屋哲さんはブログで「責任はすべて私にあります。小学館の編集部に抗議しないように」と発言する一方で、以下のように発言をしている。

「私は自分が福島を2年かけて取材をして、しっかりとすくい取った真実をありのままに書くことがどうして批判されなければならないのか分からない」

「真実には目をつぶり、誰かさんたちに都合の良い嘘を書けというのだろうか」

「『福島は安全』『福島は大丈夫』『福島の復興は前進している』などと書けばみんな喜んだのかも知れない。しかし今度の「美味しんぼ」の副題は「福島の真実」である」

「私は真実しか書けない。自己欺瞞は私の一番嫌う物である」