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高速増殖炉「もんじゅ」 新たに保安規定違反 新たな点検漏れで原子力規制委も問題視(東京)

2014-05-15 00:21:23

monjyu20120619k0000m010149000p_size5
monjyu20120619k0000m010149000p_size5原子力規制委員会は十四日、定例会合を開き、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ(福井県)で三月に実施された保安検査で新たに見つかった点検漏れや点検記録の不適切処理は、原子炉等規制法に基づく保安規定違反と判断した。


 田中俊一委員長は「もんじゅの問題は根が深い」と指摘。更田豊志(ふけたとよし)委員も「とても許容できるレベルに達していない」と批判した。




 もんじゅの点検漏れは二〇一二年十一月に発覚。規制委は昨年五月、原子力機構に、安全管理体制が再構築できるまでもんじゅの運転再開準備を行わないよう事実上の運転禁止命令を出している。その後も点検漏れなどが発覚しており、これらについても既に保安規定違反と判断している。




 今年三月に保安検査を実施した原子力規制庁の報告によると、もんじゅでは定められた手続きを取らずに点検記録を訂正し、所長が承認していた。同じ機器の点検を担当している二つのチームのうち、片方のチームの点検は六カ月ごとに実施する計画だったのに、一年十カ月間点検していなかったほか、一部の安全上重要な設備の点検を、見える部分しか実施していなかったことも判明した。




 規制庁は「原子力機構の改善策は途上で、これまでの作業の問題点を抽出する必要がある」と指摘した。三月の検査では原子力機構が点検漏れはなかったとする約四万機器のうち、七百機器を調べる予定だった。しかし発覚した問題への対応のため七十八機器しか検査できなかった。

 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014051402000222.html