「フクシマ50」はウソだった。政府による結果的な”捏造”(FGW)
2014-05-23 16:44:57

ウィキペディアで「フクシマ50」とクリックすると、「フクシマ50とは:東京電力福島第一原発の対応業務に従事していた人員のうち、同発電所の事故が発生した後も残った約50名の作業員に対し欧米など日本国外のメディアが与えた呼称」と記されている。だが、朝日新聞が報じた「吉田調書」によると、これはウソだった。
(注:この記事は2014年9月11日に朝日新聞が吉田調書の報道を削除した前の記事に基づいています。FGW)
朝日新聞の2014年5月20日付の「吉田調書」報道が、内外に波紋を広げている。政府の事故調査・検証委員会の調べに応じた故吉田昌郎氏(2013年がんで死亡)の話によると、2011年3月11日の原発事故の4日後の同月15日、第一原発所員約720人中9割に当たる650人が、所長の命令を無視して、10km離れた第二原発まで「集団離脱」し、数時間、戻ってこなかったという。
結果的に、第一に残った60人のうちの作業員らが、「勇敢にも現場に踏みとどまって事故対応に死力を尽くした」と評価されることになった。「フクシマ50」は国際的にも賞賛され、フランスのニュースチャンネルFrance24は「Japan’s faceless heroes(日本の無名の英雄たち)と賞賛、ドイツのニュースサイトも赤穂浪士の四十七士になぞらえた。
そして2011年9月にはスペイン皇太子賞の受賞対象となり、同年10月には警察、消防、自衛隊の現場指揮官ら5人が、「フクシマ50」の代表として賞を受賞した。賞金5万ユーロ(約700万円)だったという。
ところが「50人」は結果として残った形で、吉田氏の発言からは離脱した650人も誤解して第二まで逃げた可能性もあるようだ。もちろん残った人も、いったん離脱後また第一に戻った人たちも、危険な状態の中で修復作業に力を注いだことは間違いない。しかし、海外での受け止め方は明らかに誤解に基づいている。
しかも、こうした「フクシマ50」英雄論の誤解形成に、政府は最初からわかっていながら、事実を伝えず、「伝説づくり」に手を貸した格好である。政府の事故調査委員会は吉田氏からのこれらの発言を一切、報告書に記載していないからである。
吉田調書のリークに対して、特定秘密保護法が施行されていると、摘発対象になるのではとの指摘も出ている。しかし、政府が「ウソの情報」や「世間の誤解」を知りながら、そのまま流布させて、虚像を作り出すことの責任をどう扱うのか。
自民党内からも吉田調書の公開要求が上がっていることは、まだ同党の中にも常識のある政治家が残っていることを意味するが、少なくとも吉田氏から意見聴取した政府は、国際的に広まった「フクシマ50」の誤解を解く努力をするべきだろう。スペインには受賞を返還するか、あるいは50人以外も対象に含めていいか、打診してはどうか。その際、集団離脱した650人をどう扱うかも、協議してもらいたい。
http://financegreenwatch.org/jp/?p=4679
http://financegreenwatch.org/jp/?p=43874

































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