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福島県内での原発関連死、1100人超す。この半年で70人増(東京)

2014-09-11 11:43:04

不自由な足を気遣いながら仮設住宅の敷地を歩く高齢の女性。大震災から3年半。長期化する避難ストレスが高齢者の心身に影響を与えている=10日夕、宮城県岩沼市で
不自由な足を気遣いながら仮設住宅の敷地を歩く高齢の女性。大震災から3年半。長期化する避難ストレスが高齢者の心身に影響を与えている=10日夕、宮城県岩沼市で
不自由な足を気遣いながら仮設住宅の敷地を歩く高齢の女性。大震災から3年半。長期化する避難ストレスが高齢者の心身に影響を与えている=10日夕、宮城県岩沼市で


東日本大震災から十一日で三年半。東京電力福島第一原発事故に伴う避難で体調が悪化し死亡した事例などを、本紙が独自に「原発関連死」と定義し、福島県内の市町村に該当数を取材したところ、今年三月の調査から半年間で七十人増えたことが分かった。

事故後の合計は少なくとも千百十八人。原発再稼働に向けた動きが進むが、事故の被害は今もやんでいない。


 

市町村は、災害の直接の犠牲者だけでなく、その後の避難中の死亡などについても「震災関連死」と認定する。本紙は震災関連死者のうち、原発事故で避難中だった人数などを調べ、原発関連死として集計したところ、福島県の十五市町村で該当者がいた。




市町村別では、浪江町が半年前から十六人増の三百三十三人、富岡町が十八人増の二百五十人、双葉町が十四人増の百十三人、大熊町が七人増の百六人で、四町はいずれも全町避難が続く。担当者によると、四町を含む原発周辺の八町村では、現在も一カ月に計二十件以上の震災関連死の申請がある。




 

四百五十八人の震災関連死者がいた南相馬市と百二十八人のいわき市は、原発事故を理由とした死者数を把握していない。だが、担当者は「大半が原発避難者」と説明。この分を加えると原発関連死者は千七百人を超える。




福島県内の震災関連死者数は千七百五十八人(十日現在)で、宮城県や岩手県を大幅に上回っており、このうち原発関連死者は少なくとも六割に上る。 (鷲野史彦)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014091102000147.html