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東電福島第一原発事故の放射性廃棄物管理型処分場 建設候補地の富岡町が、国有化での対応を要望(各紙)

2015-02-20 00:38:33

管理型最終処分場の候補地、エコテッククリーンセンター
管理型最終処分場の候補地、エコテッククリーンセンター
管理型最終処分場の候補地、エコテッククリーンセンター


各紙の報道によると、福島県富岡町に建設が予定されている東京電力福島第一原発事故に伴う除染廃棄物を受けたてる管理型最終処分場について、同町の宮本皓一町長は処分場を国有化するよう環境省に求めた。

 

管理型最終処分場は、富岡町にある民間の廃棄物処理施設である「福島エコテッククリーンセンター」が候補地となっている。最終処分場には、除染等で出た放射性セシウム濃度が1kg当たり8000ベクレル超10万ベクレル以下の汚泥などを埋め立てる。エコテックの場合、これまでに埋め立てた廃棄物層の上に、フレコン(フレキシブル・コンテナ)と呼ぶ高さ50cm、幅150cmのコンテナの中に廃棄物を入れて乗せる格好になる。

これまで国は、汚染廃棄物の処分は国の責任として実施することを認めたうえで、東電等への指導・監督するとしながら、処分施設については国が買い取らなくても国の事業として実施できると説明してきた。しかし、地元の富岡町では民間の事業主体だと、採算がとれないと倒産するリスクがあることなどから、周辺住民の間から不安が出ていた。

 

またエコテックの周辺は、富岡町の中でも低線量地区で、これから住民帰還を促進するうえでマイナスになる懸念も出ていた。この日、宮本町長は、いわき市で開いた町議会全員協議会で国有化を求める考えを示した。その理由として同町長は「住民の安心を担保するため」と説明した。

全員協議会は冒頭以外非公開。終了後、環境省廃棄物・リサイクル対策部の鎌形浩史部長は「国の責任をどう明確化していくか検討したい」と述べた。