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福島・飯館村で 除染廃棄物を入れた大型のフレコンパック82袋が豪雨の影響で流出。45袋はまだ回収できず(各紙)

2015-09-12 00:44:04

fukushimajosenbukuroキャプチャ

各紙の報道によると11日、東日本全域を襲った豪雨の影響で、原発事故で全域が避難指示区域となっている福島県飯舘村でも河川があふれ、除染で出た廃棄物を入れた大型の袋(容量1㎥)が少なくとも82袋、河川に流出した。環境省が発表した。

 

 流出したのは「フレコンバッグ」などと呼ばれる袋。重さは1袋約200~300kgある。このうち37袋はこれまでに回収し、破損していないという。しかし、大雨による冠水の影響で、除染袋は重機が入れない場所に流されたものもあり、残る45袋の回収作業は難航している。ただ、現時点では、袋の中身の除染物の流出は確認されていない。

 

 同省によると、除染袋には同村周辺の農地などの除染で出た廃棄物の草や木などが入れられている。仮置き場に運ぶため除染場所で野外保管していた。

 

 除染廃棄物のフレコンパックの寿命は3-5年とされ、すでに事故から4年半が経過して、耐久性に問題が起きている袋も少なくない。今回、流出した飯館村以外でも、大雨の影響で冠水したり、保管区域の周辺土砂が崩れたりしたところが各地で起きているようだ。

 

 飯館村周辺では、豪雨の影響で、10日夜から11日朝にかけて近くの新田(にいだ)川などが氾濫し、その影響であふれ出た水に流されたとみられる。除染袋の流出は、11日午前6時ごろ、点検した村職員からの連絡によって明らかになった。



 流出現場以外でも、飯舘村や同県川俣町にある5か所の仮置き場でも、周辺の斜面が崩れるなどの土砂崩れや、水位が上昇したことによる冠水被害などが確認されたという。しかし、いずれも中身の流出はないという。

いたるところで、野積みの除染廃棄物が冠水している
いたるところで、野積みの除染廃棄物が冠水している