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損害保険ジャパン、海洋再エネ発電の潮流発電専用の包括保険開発、販売開始。設備の建設リスクと発電時のリスクを両方カバー。海洋日本の発電力促進へ(RIEF)

2021-08-10 16:57:41

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 損害保険ジャパンは、海洋再生可能エネルギー発電として期待される潮流発電専用の保険「「潮流(海流)発電包括保険」を開発、販売を開始したと発表した。潮流発電設備全体の建設工事と、発電運転に関わる財物損害を両方カバーする。潮流発電は現在、長崎県五島市で九電みらいエナジーが地元企業等と連携して取り組みを進めている。

 

 (写真は、長崎・五島市で進んでいる潮流発電事業の発電設備)

 

 潮流発電専用の保険は、損保ジャパンとSOMPOリスクマネジメントが共同で開発した。同発電は海洋に設備を建設する工事に伴うリスクと、海洋中での発電事業に伴うリスクが生じる。

 

 建設リスクとしては、設備の建造、輸送、組立、据付などの工事中に生じる「火災、破裂、爆発、作業員の過失、海上輸送中の沈没、 座礁、衝突、台風、洪水、落雷などの自然災害」が想定される。発電リスクとしては、「設備の火災、破裂、爆発、作業員の過失、海上輸送中の沈没、座礁、衝突、台風、洪 水、落雷などの自然災害」等が想定される。

 

潮流発電保険のカバー範囲
潮流発電保険のカバー範囲

 

 保険対象は発電設備本体のほか、変電設備や送電ケーブル等も含める。建設工事および発電運転に関わる第三者賠償責任(物的損害、人的損害)をオールリスクで補償する。オプションとして、事故が発生した時に、損害拡大を防止する費用や訴訟費用、さらに残骸撤去費用等も加えることができる。

 

 SOMPOリスクマネジメントは、工事期間中および運転期間中の潮流発電設備の安全性評価を目 的として、『潮流発電設備の定性リスク評価』を提供する。

 

 潮流発電は、海洋資源の豊富な日本の「次世代再エネ技術」としての期待がある。現在、国内では、九電みらいエナジーと、長崎海洋産業クラスター形成推進協議会が、長崎県五島市の奈留瀬沖の海底約40mで、英国の潮流発電事業者「SIMEC ATLANTIS ENERGY(SAE)」社製の発電機を設置し、実証実験を展開している。http://rief-jp.org/ct10/114445

 

 保険商品が設定されることで、事業への投資資金の流入の可能性が整うことになる。損保ジャパン等は「CO2排出量の少ない海洋再エネ普及を促進することで、持続可能な社会の実現に貢献していきたい」としている。

https://www.sompo-japan.co.jp/-/media/SJNK/files/news/2021/20210805_1.pdf?la=ja-JP