HOME11.CSR |日本生命保険の「出向先の内部情報持ち出し」事件。子会社「ニッセイ・ウェルス生命保険」でも判明。日生の社長・会長、当時経営トップの現経団連会長の筒井義信氏も給与自主返納(各紙) |

日本生命保険の「出向先の内部情報持ち出し」事件。子会社「ニッセイ・ウェルス生命保険」でも判明。日生の社長・会長、当時経営トップの現経団連会長の筒井義信氏も給与自主返納(各紙)

2025-11-19 16:15:09

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写真は、ニッセイ・ウェルス生命保険のサイトから引用)

 

 各紙の報道によると、日本生命保険による三菱UFJ銀行への出向社員の銀行の内部情報持ち出し事件に関連し、日生の子会社で金融機関での販売を専門とするニッセイ・ウェルス生命保険は18日、同社からの銀行への出向者による情報の無断持ち出しが943件確認されたと発表した。内部情報を持ち出していたのは三井住友銀行とみずほ銀行への出向者だったとしている。出向先の内部情報を持ち出す「スパイ社員」が日生本社だけでなく、同社グループに広がっていたことが判明。単に一部の社員の「独自行動」というよりも、日生グループの組織的な不祥事との色彩が強まっている。

 

 日本経済新聞などの報道によると、親会社の日本生命は同日、同問題の責任を取る形で、朝日智司社長、清水博会長、筒井義信特別顧問が報酬を自主返納したと明らかにした。また同社およびニッセイ・ウェルス生命保険の関係幹部についても減給処分とした。対象者数は30人以上に上る模様としている。https://rief-jp.org/ct1/159010?ctid=68

 

 経営陣の責任については自主的な報酬返納とし、「スパイ社員」の関係部局の社員については懲戒処分とすることで、あくまでも今回の事件は同社の「ガバナンス」問題ではなく、「現場社員の暴走」と位置付ける考えのようだ。日生の個人契約者(約1,490万人)、法人契約者数(約34万社)という日本最大の生保契約者が、こうした同社の対応に納得するかどうかだ。https://rief-jp.org/ct2/161557?ctid=68

 

 ニッセイ・ウェルスの発表によると、同社は三井住友銀とみずほ銀を含む6金融機関に26人の出向者を送っていた。調査の結果、2019年4月から2025年4月の間に、これらの出向社員から、出向先の内部情報943件の持ち出しが見つかった、としている。2行以外の出向先では不正な持ち出しは確認されなかったという。

 

 持ち出した出向先の内部情報は、対象企業の取り扱い商品や研修に関する情報のほか、出向先の販売方針や評価基準等の情報を持ち出していた。出向者は資料をスマートフォンで撮影するなどしてニッセイ・ウェルスの金融機関担当部門に共有し、営業に活用していたという。

 

 内部情報を持ち出す手法は、日生本体 による三菱UFJ銀行への出向者による情報持ち出し方法と共通するようだ。親会社でのやり方を「真似た」のか、あるいは、日生グループ内で、「出向先の内部情報の『持ち出し』規定」があるのかもしれない。

 

 日生グループが出向先の銀行の内部情報を無断持ち出し件数は、日生本体の社内調査で計600件とされる。今回のニッセイ・ウェルスと合わせると1500件を上回る。第三者調査だと、もっと多いとみられる。メディアによると、日生本体の内部資料では出向先や他生保の情報を日生内で共有することが出向者に期待されていたことを示す内容になっているとしている。

 

 この点について、日本経済新聞の報道では、「内部情報の共有」の意味について、日生の柏原宏治総合企画部長の「適切な手段での情報収集を推進していた」との談話を紹介したうえで、同紙は、「情報を不正取得せざるを得ない風土が醸成されていた恐れがある」としている。

https://www.nw-life.co.jp/news/release/pdf/n251118.pdf

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251119&ng=DGKKZO92679390Y5A111C2EE9000