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JA共済。海外の協同組合・共済団体が抱える気候災害リスクを分散化するため、英タックスヘイブンに「再保険子会社」設立。地震災害に特化したJA共済のポートフォリオの分散化も(RIEF)

2026-04-06 23:22:19

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写真は、英タックスヘイブン・ガンジーの「政府」機関の建物=同機関より引用)

 

 JA共済(全国共済農業協同組合連合会)は、気候変動による気候災害等がグローバルに多発し、各国の協同組合や共済団体等が保有する保険資産の自然災害リスクが高まっていることから、JA共済がそれらの保険の一部を引き受けることでリスク移転を促進するとともに、JA共済自体もリスク分散を実現する目的で、英タックスヘイブンに再保険子会社を開設、引き受け事業を始めた。気候変動等で引き起こされる自然災害は、特定地域や産業に影響を及ぼすケースが多く、特定地域等を基盤とする協同組合の保険事業にリスク集中の懸念がある。新会社は、こうした協同組合保険のリスク分散と同時に、JA共済自体のポートフォリオの分散化にも資するとしている。また保有資産によるキャットボンド(大災害債)投資も進める方針。

 

 設立したのは「Zenkyoren Re Limited」。英王室属領で、英仏海峡のチャネル諸島にあるガーンジー島を拠点とする。JA共済が資本金400億円(約2.51億㌦)を全額出資した。取締役3人、監査役1人を置くが、いずれも非常勤。従業員はいない。

 

 新会社が対象とする再保険事業は、世界中の協同組合で保険事業を展開する組合の連合体であるICMIF(国際協同組合保険連合)への加盟組合の保険事業を対象に、自然災害などのリスク分散を引き受ける再保険事業を展開する。再保険業務はAon Insurance Managersに委託する。

 

 再保険の引き受けは、ICMIF加盟団体等から、海外の自然災害リスクの引受けを少額から開始し、段階的に規模を拡大、中長期的に安定した再保険引受けの実現を目指すとしている。ICMIF加盟団体をはじめとする世界の協同組合組織等を再保険子会社の主要な取引先(受再先)とすることで、グローバルな協同組合ネットワークとの連携強化も図るとしている。

 

 ICMIFは、ICA(国際協同組合同盟)の専門機関のひとつとして1922年に設立された。特定の地域、産業等に密着した協同組合保険の発展に貢献することを目的としている。2025年9月時点で、世界54か国の220組織が加盟している。

 

 設立されたJA共済の再保険子会社は、保有資産の安定運用の観点から、キャットボンド(大規模災害債)などへの投資も実施するとしている。キャットボンド市場は、グローバルな気候災害の多発等の影響で、拡大を続けている。

 

 JA共済自体も今月中に、シンガポールを拠点とする特別目的再保険会社(SPIC)を通じて、日本の地震災害による保険被害をカバーするキャットボンド(Catastrophe Bond:大災害債:Nakama Re cat bonds)1億㌦(約159億円)分の発行を決めている。https://rief-jp.org/ct2/164993?ctid=

 

 自然災害リスクの影響では、欧米諸国では森林火災や日照り等の影響が大きい一方で、日本の場合は、地震被害が集中するという状況にあることから、双方にとって、災害リスクの分散化が期待できる。JA共済では、2025年が「協同組合年」だったことから、ICMIF加盟団体等との連携で海外協同組合のリスク移転を支援するとともに、JA共済グループ全体も、より分散したリスク保有の実現等を目指す、としている。

                           (藤井良広)

https://www.ja-kyosai.or.jp/news/2026/20260403.html

https://www.ja-kyosai.or.jp/files/2026/202604-2.pdf