2015年の地球の気温、過去136年間で「最も暑かった年」確定。 米海洋大気局(NOAA)が発表(RIEF)
2016-01-21 11:50:35
米海洋大気局(NOAA)は20日、2015年は「地球の最も暑い年」だったと発表した。気温の観測記録が始まった1880年以降、陸上でも海洋表面でも過去最高の平均気温となった。
昨年12月の国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で、2020年以降の温暖化対策として、産業革命前からの気温上昇を2℃未満に抑制する国際合意が得られたが、現実の気候変動はそうした合意が実行される前から、急激に進んでいることを示している。
NOAAの発表によると、2015年の地球の地表と海面の平均温度は、20世紀平均を0.90℃上回った。これは1880年以降の136年間で最も高かった。これまでの最高は前年2014年の気温を0.13℃上回った。記録更新幅としても史上最高となった。
また、月間記録も12ヶ月中10ヶ月で過去最高気温を更新するなど、年間を通して「最暑」の年だった。
ほぼ地球全体が暑かったが、なかでも、目立ったのは中米、南米の北半分、欧州では北部と南部と東部、西アジア、中央シベリア東部の大半、アフリカの東南部、太平洋州の北東部と熱帯部分、大西洋の北西部、インド洋の大半、北極など。
NOAAの列挙する地域には、日本を含めたアジア地域の多くは含まれておらず、アジアの暑さはそれほどでもなかったことになる。そうだったかどうか。
陸上と海面を分けてみると、陸上の気温は20世紀平均より1.33℃高く、海面は0.74℃。いずれも過去最高の気温だったが、陸上の気温上昇のほうが大きかったことがわかる。
衛星や気象観測所を用い地球の気温を監視する米航空宇宙局(NAS)も、2015年の平均気温が近現代史上最高だったことを確認。その主な原因について、二酸化炭素(CO2)など人的活動による排ガスの増加にあるとした。