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オリックス環境、太陽光発電事業の廃棄パネルの処理事業に参入。破砕、埋め立ての適正処理体制を全国で確立。リサイクル体制の開発も目指す(RIEF)

2020-03-24 22:48:02

orix114キャプチャ

 

 オリックス環境は、太陽光発電所から廃棄される使用済み太陽光パネルの処理サービスを全国で展開する。太陽光発電はCO2排出ゼロが魅力だが、不用となったパネルについては効率的なリサイクルシステムが築かれておらず、パネルの破砕や埋め立てが主流となっている。オリックスでは全国の産業廃棄物処理業者等と協力し、パネル処理の適正体制を構築するほか、リサイクル技術の開発展開を進めていく、としている。

 

 (真は、廃棄されたパネルの山)

 

 太陽光発電のパネルは、製品寿命が約25~30年とされる。国内の再エネ買取制度(FIT)は2012年に始まったことから、2040年ごろにはFITによって大量導入された太陽光発電設備から膨大な廃棄太陽光パネル等が出ると予想されている。一時的に産廃最終処分量の6%水準に達するとの推計もある。

 

 処理量の問題だけではない、太陽光パネルには、種類によって、鉛、セレン、カドミウムなどの有害物質が含まれている。だが、適正な処理をせずに通常の産廃施設に埋められるケースも少なくないとされる。こうした量、質両面の課題を克服しつつ、処理を進める必要がある。

 

太陽光パネルの廃棄見通し(環境省データより)
太陽光パネルの廃棄見通し(環境省データより)

 

 オリックス環境はこれまで、オリックスが提供する多様なリース物件の処理事業で独自の処理ノウハウとネットワークを保有している。これらを活用し、太陽光パネルについても、全国の産業廃棄物の収集運搬、中間処理、最終処理会社と協力して、適正処理体制を構築したとしている。また、自然災害によってパネルが破損したり、故障した場合の処理にも対応する。

 

orix111キャプチャ

 

 現在、わが国では、使用済み太陽光パネルの効率的なリサイ クル技術は確立していない。このため、処理は、パネルの破砕と埋め立てという処理が中心。オリックスでは、パネルの再生・再利用等のリサイクル体制を築くため、業界団体のガラス再資源化協議会やその会員企業などと協業を進めることにも取り組むとしている。

 

https://www.orix.co.jp/eco/topics/2020/0310.pdf