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東京地下鉄(東京メトロ)、初のサステナビリティボンド100億円を6月発行へ。丸ノ内線の新型車両増強、ホームドア増設、地上駅での太陽光発電増設等(RIEF)

2020-05-13 15:21:59

Metro1キャプチャ

 

 東京地下鉄(東京メトロ)は、同社初のサステナビリティボンド100億円を6月に発行する。主な資金使途は、丸ノ内線に電力消費量を従来より約27%削減できる新型車両の投入拡大によって「グリーン輸送」を進めるほか、ホームドアの整備等に充当する。また「地下鉄」だけれど、四谷等にある地上駅のホーム屋根等に太陽光発電設備の増設も進めるという。

 

 丸ノ内線に導入を進めている新型車両は「2000系」。すでに2019年2月から運行を開始しており、23年度までに全52編成を従来型の「02系」から切り替えを完了する計画だ。「2000系」は最新の制御装置やLED照明等を備えていることから、「02系」と比べて電力消費量を大幅に削減できる。

 

 また非常時走行バッテリーを搭載しており、台風等の災害時に万一、停電が起きても、自力で最寄り駅まで走行できる。脱線等の非常時に列車を自動停止させる脱線検知装置等も搭載し、安全性を高めている。

 

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 東京メトロのホームドアの整備率は、今年3月末時点で76%。これを25年度末までに100%にする計画を進めている。地上駅への太陽光発電設備の設置はすでに9駅で取り組んでおり、21年度末までに、丸ノ内線四ツ谷駅、千代田線北綾瀬駅を含む11駅で新たに設置する予定。発電した電力は駅のエレベーターや照明等に利用する。

 

 サステナビリティボンドの発行は、これらの環境・社会両面の事業充実のための資金を調達する。期間は10年、主幹事は、みずほ證券、SMBC日興証券、大和証券の3社。格付投資情報センターが、国際資本市場協会(ICMA)のサステナビリティボンドガイドラインに準拠していると評価するセカンドオピニオンを付与した。

 

  調達資金のうち約半分は、これまでに投資してきた200系の導入費等のリファイナンスに充てられ、残りは2020年度中の新規事業に投じられる。

 

 東京メトロは、東京都心を軸として、9路線179駅、延べ距離数195.0km の地下鉄網を運営している。このうち7路線は他の民間鉄道線と相互乗り入れをしている。1日の乗降客数は755万人(2019年度)で、首都圏の鉄道ネットワークの中核を担っている。

https://www.tokyometro.jp/news/images_h/metroNews20200513_2.pdf