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スウェーデン、8月末に初のグリーンボンド国債発行へ。200億スウェーデンクローネ(約2356億円)。もっともグリーン度の高い「ダークグリーン」の格付取得(RIEF)

2020-07-15 07:43:47

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  スウェーデンは8月末に同国初のグリーンボンド国債を発行する。発行額は200億スウェーデンクローネ(約2356億円)で期間は7年~10年の間で調整中。調達資金は同国が推進する環境・気候変動目標に合致するグリーン&サステナブル投資に充当される。グリーンボンド国債の発行では欧州勢としては、フランス、ポーランド、アイルランド等に次ぎ8カ国目。

 スウェーデン国家債務事務局(SNDO)によると、同国初のグリーンボンド国債の発行は、SNDOのユーロ中期タームノート(EMTN)の発行プログラムの一部として行われる。主幹事には、Barclays、Danske Bank、NatWest Markets、SEB、Swedbankが指名されている。スウェーデンのSEBはストラクチャー・アドバイザ―も務める。

 現在、主幹事金融機関が・投資家との調整を進めている。投資家の買い需要が高いと、最大3000億スウェーデンクローネまで増額される可能性もあるという。同国債のグリーン度については、ノルウェーのESG評価機関のCICEROが3段階評価で最も高い「ダークグリーン」の評価をセカンド・オピニオンとして付与している。スウェーデン自体の国債格付はMoody’s、S&P、FitchのいずれもAaaで高格付のため、投資家の人気は高そうだ。

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 グリーンボンド国債で調達した資金の使途先は、同国政府の環境・気候目標の実現に資する事業に充当される予定。気候関連投資のほか、海洋、水資源、生物多様性、鉄道事業の維持費等が含まれる。SNDOの調達担当者のJohan Bergström氏は「投資家のボンド償還期間に対する需要は7~10年がもっとも強い。この幅での期間はわれわれの調達計画にもマッチする」としており、投資家需要に即した商品設計にする方針を示している。