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戸田建設、ブラジルで風力発電事業に進出。100%子会社を設立、同国進出の日系企業向けに「グリーン電力」を供給し、ESG経営の推進をサポート(RIEF)

2020-08-31 13:14:48

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 戸田建設は、ブラジルで風力発電事業に乗り出すことを明らかにした。新たに現地法人2社を設立し、北東部のアレイア・ブランカ市で発電出力27.72MWの陸上風力発電発電所の建設に着手する。将来は同地での洋上風力発電事業への進出も目指すとしている。

 

 (写真は、導入を予定しているNORDEXの風力発電設備)

 

 戸田建設は、ブラジル戸田を長く営業しており、今般、設立49周年を迎える。その現地での業網を活かして、ブラジルに進出している日系企業などの工場に対して、風力発電で発電した電力を「グリーン電力」として供給する計画だ。同社は建設業界での環境保全のトップランナーを目指して、事業で使用する電力を100%再エネ化する「RE100」に加盟しており、今回の事業を通じて、グリーン電力を供給する日系企業とともにESG経営を実践していく、としている。

 

 同社が設立した現地法人は、100%子会社の戸田インベストメント・ブラジルLtda.と、その子会社に相当する戸田エネルジア・ブラジルLtda.の2社。発電所を建設するアレイア・ブランカ市は北東部のリオグランデ・ド・ノルテ州の沿岸部にある。

 

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 設立する風力発電所は、ドイツのNORDEX製の風車(発電量3.465MW)を8基(合計27.72MW)導入する。稼働は2021年7月の予定。EPCと運営は現地のVOLTALIA ENERGIA DO BRASIL Ltda.が担当する。

 

 ブラジルの発電源構成は、水力発電の割合が高い。このため、降雨量の変動により電力価格が影響を受けやすい。最近では温暖化の進行による気候変動で干ばつが長期的に発生するなどの事態が生じて、電力価格が上昇するなどの課題が生じている。

 

 今回、風力発電事業を展開する同国北東部は、世界的に見ても年間を通して風況の優れた地域として知られる。電力調達コストを安定化させる風力発電を中心とした再エネ事業の開発が進んでいる。発電設備の供給網や運営保守、送電変電設備などのインフラ面も整備が進んでいるという。

 

https://www.toda.co.jp/news/2020/20200828_002794.html