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北九州市、国内自治体初のサステナビリティボンドを発行へ。機関投資家向け100億円、1万円から買える個人向け5億円。SDGs取り組み推進の事業資金等に充当(RIEF)

2021-09-28 14:46:12

kiiitakyushuuキャプチャ

 

 北九州市は28日、自治体として初となるサステナビリティボンドを10月下旬に発行すると発表した。発行額は機関投資家向け100億円に加えて、同市民等を対象とした個人向け5億円の2種類。資金使途は国連の持続可能な開発目標(SDGs)の取り組み推進のためとしており、再生可能エネルギー事業や災害対策、子育てや教育環境整備等の事業を含めている。

 

 自治体が発行するESG債としては、これまで東京都や神奈川県、長野県が資金使途を環境事業に定めたグリーンボンドを発行している。環境分野と社会分野への資金供給を両建てで行うサステナビリティボンドは、今回の北九州市の発行が国内では初となる。

 

 発行する機関投資家向けの100億円分は、期間10年。利率は未定。主幹事はみずほ証券、SMBC日興証券の2機関。セカンドオピニオンは格付投資情報センター(R&I)が国際資本市場協会(ICMA)のサステナビリティボンドガイドライン(SBG)への適合を評価した。

 

 個人向けは期間5年、利率は年0.05%。発行日は10月28日。購入は1万円からで、購入限度は一人1000万円まで。対象となる個人は北九州市に居住するか務めている人、あるいは市内に事業所のある法人、団体、さらに同市を応援する個人、法人としている。

 

 資金使途先の対象プロジェクトは、環境分野が①響灘地区での風力発電関連産業の総合拠点化②風水害・高潮災害の予防③都市型災害の予防④災害廃遺物処理への対応⑤自然環境保全⑥公共施設の省エネ等の更新・改修、の5事業。社会分野が子育て・教育環境の整備として、特別支援学校、統合療育センター、子ども総合センター、保育所等の整備事業に充当する。

 

 同市では、機関投資家向けの発行に加えて、個人向けのサステナビリティボンドを発行する理由として、「市民、市内の企業・団体、本市を応援する個人、 法人等も購入できるボンドを発行することで、市政への参画、SDGsの 理解・浸透につなげていく」と説明している。

https://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000947431.pdf

https://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000947433.pdf