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ENEOSホールディングス、再エネ大手のジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE)を買収へ。株主のゴールドマンサックス等から全株を約2000億円で取得。来週にも確定(各紙)

2021-10-07 18:05:09

ENEOSキャプチャ

 

 各紙の報道によると、ENEOSホールディングスは再生可能エネルギー大手のジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE、東京)を買収する方針を固めた。JREの株主である米ゴールドマン・サックス(GS)とシンガポール政府投資公社(GIC)から全株式を取得する。2050年のネットゼロに向け、洋上風力事業をはじめとする日本での再エネ市場での競争力を高める狙いがあるとみられる。

 

 日本経済新聞電子版が報じた。買収額は約2000億円の見通し。来週にもGSなどと基本合意し、公表する方向で最終調整に入ったとしている。国内の石油元売り大手による再エネ大手企業の大型買収は初めて。

 

 JREは2012年創業の新興エネルギー企業。日本や台湾で合計60件の太陽光、風力、バイオマスの再エネ発電所を開発、運営している。開発中の案件を含めると合計出力は約88万kWに達し、原子力発電所1基分の発電容量になる。

 

JREキャプチャ

 

 特に最近は、風力発電に力を入れており、長崎県や秋田県、北海道などでの開発を進めている。現在、同社が開発中、計画中の案件を合計すると出力は100万Wを超えるという。日本の洋上風力発電所の建設が本格化する2030年以降をにらみ、GSの資金力を背景に開発を推進してきた。

 

 同紙の報道によると、これまでJRE株主のGSに対しては国内外から複数の買収打診があり、交渉を持ったが、最終的に買収後の相乗効果などをみてENEOSへの売却を決めたとみられる。https://rief-jp.org/ct6/73724

 

JRE002キャプチャ

 

  東京商工リサーチによると、JREの20年12月期の売上高は36億円、純利益は6億7800万円。ENEOSは23年3月期までの中期経営計画で、再エネ関連に4000億円を投資する方針を掲げている。今回の買収にそのほぼ半分を充当することになる。

 

 ENEOSは、石油、ガス、石油化学等の大手企業として幅広く事業展開をしてきたが、国内の石油需要の減少が続き、脱炭素化が加速する中で、新たに再エネや水素事業を成長の柱に据えていく方針だ。

 

https://r.nikkei.com/article/DGXZQOUC0684V0W1A001C2000000/?type=my#AAAUAgAAMA

https://www.jre.co.jp/

https://www.eneos.co.jp/