一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEF

東京証券取引所は、日本経済応援プロジェクト「＋YOU(プラス・ユー) ～ 一人ひとりがニッポン経済」の活動の一環として、個人投資家の株式投資を促進するきっかけとして、特定のテーマや指標をベースにした「テーマ銘柄」の公表制度をスタートさせた。第一弾は企業の社会的責任（SRI）調査の専門会社、グッドバンカー社と協力して、環境・社会・ガバナンス（ESG）配慮に優れた企業を選んだ。自動車業界ではトヨタより日産、電力・ガスでは大阪瓦斯が選ばれるなど、ユニークな結果が出た。
東証には2,200社以上の企業が上場しているが、個人投資家にとってはどの銘柄を選択すればいいのか明確な尺度が課題となっている。今回の試みは、個人にもわかりやすい特定のテーマごとに、その分野で評価の高い企業銘柄を選んで、投資家に推薦することで、個人投資家が株式投資を考えるきっかけにしようという狙いだ。
テーマ銘柄の第一弾は、”ESG”。企業の活動が、単に経済面にとどまらず、社会活動全体に影響を及ぼす事例が増えている中で、財務面も重視しながら、ESGを経営に取り込んでいる優れた企業銘柄を業種ごとに選ぶ形をとる。その評価を担当するのが、SRI調査では老舗格のグッドバンカー社。海外にもネットワークを持つ同社が独自の視点で東証一部上場企業のESGを評価した。

企業評価を財務力以外のESGを加味して評価すると、例えば、自動車・輸送機器ではハイブリッド車に力を入れているトヨタ、ホンダを抜いて電気自動車を推進する日産自動車が選ばれ、医薬品ではツムラ、食品は朝日グループホールディングス、商社は伊藤忠商事という結果が出た。銀行は三菱東京UFJ銀行、金融全般ではリコーリースなどとなっている。

【第一回】 ＥＳＧで企業を視る

テーマ銘柄の公表について （プレスリリース）

 

 

http://www.tse.or.jp/news/31/b7gje6000002ojbk-att/esg.pdf