国際エネルギー機関(IEA)は、ネットゼロに向け、石油・ガスへの需要が大幅に減少するとし、両業界にクリーンエネルギー分野への転換促進等を報告書で求めた。2050年ネットゼロが実現すると、石油・ガスへの需要は現在より75%減るとともに、移行の加速により両事業の収益性は低下し、リスクが高くなると指摘。安定した収益が見込めるクリーンエネ事業への転換を求めた。両業界が生き残りをかけて、CCSやDAC等のカーボン回収技術への過度の依存は非現実的として、「合成の誤謬」になる懸念を示した。現状の石油・ガス需要維持を前提にCCS等を導入するには、現在の世界の年間排出量と同規模の320億㌧のCO2を回収・貯蔵する必要があり、同システムを稼働させる電力量も世界の電力需要を上回る。
報告を踏まえてIEA事……
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