11月の米大統領選挙でトランプ前大統領が勝利した場合、米国の2030年までの温室効果ガス(GHG)排出量は40億㌧追加的に増えるとの試算が公表された。40億㌧はEUと日本の現在の年間排出量の合計に相当するほか、世界が過去5年間にわたり風力発電や太陽光発電などのクリーン技術の導入で節約した排出量の2倍分を帳消しにすることにもなる。こうした追加的排出が30年までに付け加わると、世界の気候変動の激化が加速し、約9000億㌦(約130兆円)以上の気候変動被害をもたらす可能性がある。トランプ政権はパリ協定から再離脱し、パリ協定自体の「ネットゼロ」目標達成も宙に浮くことになる。
推計は英シンクタンクのCarbonBriefが公表した。米国の様々な研究グループによるモデリングを集約した。分析で示さ……
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