欧州中央銀行(ECB)は、2022年7月に終了した量的緩和策によって、それまでに市場から購入して保有している公社債資産のうち、企業発行の3520億ユーロ(約60兆円)の社債ポートフォリオの「financed emissions」の暫定的な削減目標を初めて設定した。同目標値は、EUの気候変動ベンチマーク規制を「ガイダンスとして考慮」し、少なくともポートフォリオ全体で前年比平均7%の脱炭素化、および投資可能なユニバースとの比較で炭素排出量の50%削減または30%削減という2つのレベルを示した。脱炭素化の軌道から乖離した場合には「是正措置」を検討するとしている。同じく大規模な量的緩和策で企業社債を大量に抱え込んでいる日銀も、資産ポートフォリオの「クリーン化」を進める上で参考になりそうだ。
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