JA鹿児島県経済連、九州大学等と連携。牛、豚、鶏の3畜産事業を組み合わせて、温室効果ガス削減のVCMクレジット開発事業に乗り出す(RIEF)
2024-07-29 17:48:08
JA鹿児島県経済連(鹿児島市)は九州大学などと連携し、牛・豚・鶏の3種類の畜産事業を組み合わせて、同事業からの温室効果ガス(GHG)排出量を削減する自主的カーボンクレジット(VCM)事業に乗り出すと発表した。畜産業に脱炭素とともに、アニマルウェルフェア、ESG、SDGs、畜産労働者の社会的課題等の視点を取り込んだ「未来畜産GHG排出量削減ーkモデル」の展開を目指す。3種類の畜産家畜全体でのクレジット制度のモデル化を図るのは、世界的にも珍しいと強調している。
事業には、コンサルタントのLinkhola(東京)、GHG計測機器を開発するAmaterZ(東京)が加わる。4者の役割は、JA鹿児島県経済連が試験農場の運営・管理、Linkholaが方法論の立案およびクレジット化システム、AmaterZはアニマルゾーンデータモニタリングによるGHG排出量評価フォーマット、九州大学は芸術工学府環境設計部門、准教授の早渕百合子氏が、新方法論および国内外の畜産GHGにおける助言を担当する。
畜産事業から排出されるGHGは、牛由来のゲップによるメタンのほか、排せつ物によるメタン(CH4)・一酸化二窒素(N2O)等があげられる。これらの排出物質の温室効果係数は、CO2の数十倍、数百倍の影響があるとされ、国際的にも畜産対策が喫緊の課題となっている。4者の連携では、3畜産事業からのGHGの排出量を測定・評価するほか、試験農場の運営、国内外の取り組み事例と活用、排出量削減を売買するVCMクレジットのあり方などを研究、事業化の道を探る。
鹿児島県は肉用牛や豚、ブロイラーの飼養頭数シェアが日本一で、これらの畜産動物が排出するGHG量は、年間117万7000㌧。同県が排出するGHG量の1割を占める。JA鹿児島県経済連では今回の取り組みによって、「牛・豚・鶏の3事業に同時に取り組み、国内の畜産全体での温暖化対策を図って付加価値を上げたい。また家畜の成長を促進したり、飼料の適量化を調べたりして農家の生産コスト低減につなげたい」としている。

































Research Institute for Environmental Finance