財務省が発行するGX経済移行債（Gx国債）の日銀保有分が1兆円を超えていることがわかった。同省は昨年初めから今年1月末までに6回にわたって同国債を発行しており、その総額は約3兆円になっている。年金等の機関投資家は保有を続けているとみられるが、銀行等の金融機関を中心として、入札で買い入れたGX債を、日銀の国債買い入れオペ（公開市場操作）に応札する形で日銀に売却しているためとみられる。GX債が実質的に「日銀引き受け」の形になると、官民金融機関で150兆円の資金供給を宣言するGX政策の戦略が綻びる可能性もある。

 

　日銀のGX国債の保有額は直近で、1兆1756億円。全体の発行額の39.2%を買い入れていることになる。同省は、2024年の2月（23年度）に最初のGX債（5年物、10年物）を合わ……

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