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米ヘッジファンドのポールソン、中国株投資で巨額損失 (各紙)

2011-06-22 17:20:46

Johon Paulson


各紙の報道によると、米大手ヘッジファンド運用会社ポールソン・アンド・カンパニーが中国の木材事業会社、嘉漢林業国際(シノフォレスト)株への投資で巨額損失を出したことが明らかになった。ポールソンは一時はシノ社の発行済み株式の19%を保有する大株主だったが、6月17日までに保有するシノ社の株式をすべて売却したと表明した。




 ポールソン社は21日、「シノ社の公開情報や財務諸表が不透明なため、株式を売却した」と明らかにした。同社は売却時の株価は明らかにしていないが、米メディアでは5億~7億ドル程度の損失を出したと報道している。




 シノ社はカナダのトロント証券取引所に上場しているが、資産水増しや不透明な事業構造を指摘する調査会社のリポートをきっかけに今月初めから株価が急落していた。




 ポールソン社は金融危機時に住宅ローン関連証券を空売りして、巨額の収益を上げた。その後も金の上場投資信託(ETF)を買い持ちし、金価格の高騰を最大限に享受。米業界誌によると、2010年にポールソン氏自身が得た報酬は50億ドルと、ヘッジファンド業界で最高だった。




 ただ今年に入り、運用成績は低迷しているようだ。中国株の投資損失に加え、米国の銀行株への積極投資が裏目に出ているとの観測が出ている。