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ボリビアの「ウユニ塩湖」を脅かす廃棄プラスチックごみ。日本人ツアーガイドが太陽光発電電力による小型油化装置で油に戻すプロジェクト推進。日本のソーラーフロンティアがパネル40台を寄贈(RIEF)

2016-07-25 21:30:26

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  ソーラーフロンティアは、世界の絶景の一つとして知られる南米ボリビアのウユニ塩湖周辺で、観光客によるゴミ汚染が深刻化している問題で、現地の環境保全団体に対して太陽光パネル40枚を寄贈した。プラスチックゴミを分解して油に戻す小型油化装置の動力として太陽光パネルを活用するという。

 

 ウユニ塩湖は、塩湖全体の高低差が50cm以内という世界で最も平らな場所であるため、雨季には雨が流れることなく大地に薄く膜を張ることで空を湖面に映し出す「天空の鏡」として知られる。

 

 しかし近年、年間約120万人の観光客が訪れる人気の観光地となり、増加するゴミで住民や家畜の健康被害を引き起こしているほか、塩湖で採取される特産品の塩の質が悪化するなどの被害が出ている。

 

 この問題に対して、現地の日本人ツアーガイドの本間賢人氏が設立した環境保全プログラムの「Projecto YOSI」が、プラスチックゴミを分解して石油に変える小型油化装置の導入を計画。現地の政府や教育機関などに働きかけ、現在ではボリビアの環境省、市役所、大学などが参画する国レベルの取り組みに発展している。

 

 2016年1月には世界的に有名なダカールラリーにおいてボリビア環境省とブースの共同出展を実現した。本間氏は、観光ガイドとして7年にわたり南米各地を案内してきた。

 

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 同氏は現在、国立サン・アンドレス大学工学部(IIAT:応用技術研究所)環境問題プロジェクト客員講師や、同大と環境省の共同プロジェクト統括者を務めている。今後は、環境教育に重点を置いたボリビア初のリサイクルセンターの設立を目指している。

 

 同氏は「夢は、ウユニ塩湖を観光と環境を両立するモデルスポットとして世界に認知してもらいたい。まずは現地主導でできるリサイクルの循環をつくることが不可欠であり、現地の電力に頼らない太陽光発電を利用した油化装置を導入した。使用するソーラーパネルは、多種ある中でも特に環境特性が優れており、過酷な環境でも安定発電が実証されているソーラーフロンティアの製品を選んだ」

 

 ソーラーフロンティアのグローバル事業本部企画部 部長の石川善洋は、「太陽光発電の利点は、自立電源の確保や電力の経済性向上のほかに、導入した人たちがエネルギーの環境負荷や使い方について考えるきっかけとなる点。今回のプロジェクトを通じて、太陽光で動く小さな油化装置が人々の意識を変えるきっかけとなれば幸いだ」

 

 Projecto YOSIについて】

 「Projecto YOSI」は、南米における自然保護と観光業を持続的に両立させることを目指した環境保全団体。ウユニ塩湖での活動では、ボリビアの環境省、ウユニ市、国立サン・アンドレス大学工学部(IIAT:応用技術研究所)など、産官学4団体が協力して取り組んでいる。「Projecto YOSI」の詳細は、こちらを参照。

http://www.solar-frontier.com/jpn/news/2016/C057775.html