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パナソニック ミャンマーの無電化の山村に太陽光発電・蓄電装置納入。毒ヘビ対策への効果も期待。資金は三井物産の寄付(RIEF)

2016-09-24 12:04:58

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  パナソニックは、ミャンマーの農村・山間地域にある戸数140戸の村に、小型の太陽光発電・蓄電装置を納入した。毒ヘビの多い地域で、夜間の無灯火歩行のリスクを軽減する効果が期待されるという。設置資金は三井物産が企業の社会的責任(CSR)として拠出した寄付金によってまかなわれた。

 

 太陽光発電設備が設置されたのは、マグウェイ管区のインマジャウン村。村の集会所や途中の道を照らす街路灯向けの電気を提供する。タイのMFL財団が、ミャンマーの同管区イェナンジャウン地域で推進している地域の生活力向上プロジェクトに、パナソニックの太陽光独立電源パッケージ「パワーサプライステーション」が採用された。

 

 同設備は、縦・横・高さがそれぞれ2m程度のコンテナの上部に取り付けた太陽光パネルで発電する。発電容量は2.82 kW。内部に蓄電池があり、最大蓄電容量は17.2 kWh。このため、天気の悪い日も安定的に電気を供給できる。

 

 街路灯にはLED電球を使用し、タイムスイッチで入切制御する。村の集会場には冷蔵庫を設置し、MFL財団と村の協力で、同地域に多い毒ヘビ対策用に、毒ヘビ用の血清を保冷管理し、周囲の村一帯に血清を提供するシステムを設けるという。

 

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 ミャンマーの無電化率はASEAN諸国の中でも最低水準で、約68%とされる。特に農村・山間地域では無電化地域が多く、かつ現金収入の獲得手段が少ないため、貧困率が高い。ミャンマー全体での貧困率は約37%以上。

 

 パナソニックが納入した「パワーサプライステーション」は、新興諸国などに多く存在する無電化地域向けに同社が開発したもの。パナソニック製の太陽電池パネルや蓄電池を組み合わせている。組み立ても簡単で専門家でなくても立ち上げることができる。

 

 パナソニックは、2015年12月にも、ユネスコとの共同プロジェクトとして、ミャンマーのバガン遺跡周辺の約40校の学校に「エネループ ソーラーストレージ」500台を寄贈している。

 

 こうした活動は今のところは、社会貢献としての役割が主だ。だが、途上国では多くの太陽光発電に対するニーズが強いため、同社では長期では新興国向けの事業として育てていきたい、としている。

 

http://news.panasonic.com/jp/press/data/2016/09/jn160923-1/jn160923-1.html