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途上国の熱帯林問題に取り組む環境NGO6団体 パーム油調達リスクに関する専用の「パーム油調達ガイド」サイトを公開(RIEF)

2016-09-27 18:13:51

Palmoilキャプチャ

 

  途上国の熱帯林伐採問題やパーム油開発問題に取り組む日本の環境NGO6団体が、企業が現地でパーム油を調達する際のリスクに対応するための、情報サイト「パーム油調達ガイド」を立ち上げた。

 

 サイトを設立したのは、熱帯林行動ネットワーク(JATAN)、レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)⽇本代表部、地球人間環境フォーラム(GEF)、サラワク・キャンペーン委員会(SCC)、国際環境NGO FOE Japan、メコン・ウォッチの各団体。http://palmoilguide.info/

 

 マレーシアやインドネシアに多く点在するパーム油生産のアブラヤシ農園は、東南アジアでの熱帯林減少の最大の要因となっている。農園の開発過程において、地域住民の土地権利を侵害するような紛争が各地で発生している。アブラヤシ農園の中には強制労働や児童労働の問題を引き起こしているところも少なくない。

 

 また、森林減少は生物多様性を破壊し、森林のCO2吸収力を損なうことで気候変動にも悪影響を与える。日本企業の中には、こうした問題に対する認識が薄いまま、現地企業からパーム油を調達するケースが頻発している。そこで、こうしたサプライチェーンからのパーム油調達リスクを認識し、リスクの軽減・回避を図る手順や情報等を公開するサイトを開設した。

 

 サイトには「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」による「持続可能なパーム油」の認証制度や、「持続可能なパーム油の透明性ツールキット(SPOTT)」による企業評価ツールなども紹介されている。また、それぞれの国や地域によって、開発に関連する法律や慣習、先住民族や地域住民の権利関係なども多様に分かれているため、そうした地域情報のポイントについてもまとめている。

http://palmoilguide.info/