気候変動の経済的影響を世に問うた「スターン・レポート」から10年。筆者のニコラス・スターン卿は、「グリーン投資・開発こそが、これからの世界経済が成長路線を辿れる唯一の道」と強調した。さらに、中国が気候変動行動で世界をリードする役割を担う、と指摘した。
2006年10月30日に、英国政府の委託を受けてスターン教授らのグループが公表したレポートは、正式には「The Economics of Climate Change (気候変動の経済学)」と呼ばれる。適切な温暖化対策をとらない場合に世界が被る被害は、今世紀半ばには、毎年、世界のGDPの5-20%に達すると試算した。
その一方で、温暖化ガスの排出量抑制を早期に実施し、2050年までに現在の4分の3に削減、……
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